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戸賀敬城のジャケパン姿は、いつもオーセンティックなアイテム選びが信条。しかも、さりげないようでいて、細かいディテールを見極めたモノ選びがされています。これぞ有名ファッション誌の編集長まで務め上げた「お洒落のプロ」ならではの、お洒落の極意です。

戸賀敬城が、あえて選んだフラップレスの秘密

▲ ピーティーゼロウーノ / 1プリーツストレッチライトフランネルパンツ (スペシャルリクエストモデル)

【全9色展開】
・グレージュ / ダークブラウン / ブラウングレー
・グレー / ミディアムグレー / ライトグレー
・チャコール / ブラック / ネイビー

戸賀敬城の定番ジャケパンスタイルに欠かせないのが、グレスラを始めとするパンツたち。今日はピーティーゼロウーノの「ジェントルマンフィット」。グレーだけでもミデイアムグレーやグレージュなどいくつもカラーバリエーションを揃えているので、お気に入りが必ず見つかると評判のモデルです。

素材にストレッチフランネルを使ったワンプリーツ入りですが、確かこのモデルはフォブポケットにフラップが付いている仕様だったかと？

「これB.R.SHOPの別注モデルなんですが、フォブポケットのフラップをなくしたフラップレスなところが別注ポイントです。たったそれだけですが、フラップがあると無いとではやはり印象が違うんです。意識していなくても、気になる人には気になりますからね。」

▲ 左がB.R.SHOP別注、右のフラップ付きが通常PT01のジェントマンフィット。

細かいところですがそこに目が行くのが戸賀敬城。いくら流行してもやりすぎや盛りすぎ、派手な色柄や個性的すぎるデザインには手を出しません。有名ファッション誌の編集長を長年務めてきたからこそ身についた、戸賀敬城流のお洒落のテクニックなのです。

「自分では、上質な素材を着ることは意識していますが、いたってシンプルでベーシックな服を選んでいます。服装で主張するよりもTPOやご一緒する相手に合わせたアイテム選びとコーディネートが大切だと思うんです。それに自分の年代にあった服選びも何より大切。20代から50代まで自分に合うブランド、アイテムを選んできたつもりです。」

トレンドはジャケットにチェンジポケットが付いていたり、パンツにもプリーツやサイドアジャスターなどのクラシックディテールを盛る傾向にありますが、さりげなく「盛り過ぎ注意報」を発令されているようです。

流行を追いすぎたお洒落は「痛い」ことも

「僕の周りに服が嫌いという人はいないけど、服が大好き！って宣言しているひとも少ない。大人が洋服好きをアピールし過ぎるのは、マイナス効果になることもあるんじゃないかと思うんです。富裕層の方々は流行やトレンドも知っているけど、追いかけすぎている人はいません。それでも皆さんお洒落だし、上手に流行も取り入れているんです。社会人として、時と場所、相手に合わせた服装が一番大事だってことをご存知なんです。」

たしかに「服が大好き！ お洒落大好き！」というファッショニスタは、ときに場違いな服装なことがありますよね。TPOに合わせた服装は不可欠ですし。個人的に真面目な報道番組にデザイナーズの個性的な服で出演しているコメンテーターが個人的には気になっていたところでもあります。適度に“お洒落過ぎない”ように見せるのも、上手な“お洒落”のテクニックなんだと思います。

「いいものを身につけることでステイタスを上げたいという気持ちはあっても、単に高価なブランドを着ればいいというものではないし、決してそれがお洒落とはいえません。今の時代、高価なブランドを着ているというだけでステイタスにはならないんです。流行やトレンドを追いかける必要はありませんが、時代遅れなファッションもいけない。適度なアップデートは必要です。」

たしかに、いまロゴものとか、流行ってますけど、あれ大人が着ると痛いですよね。

「ロゴデザインがお洒落のプライオリティじゃないですから。ディテールの遊び心やシルエットとか素材とか、そういうほうが大人には大事。ロゴデザインは若いひとに任せておいたほうがいいですよ。ロゴに限らず個性的すぎるデザインは、お金をかけたわりにモテないってことにすぐに気がつきますから(笑)。」