2024.08.23
2024年6月2日、ついに92年式メルセデス・ベンツ300E-24、走行3万8000キロ、ボディカラーはブルーブラックという往年の名車が、戸賀編集長の元に納車されました。
この名車についての話しを聞き始めたところ、戸賀編集長のトークが止まらず、クルマのボディサイズとドアミラーの話ししか聞けなかったのが前回までのお話し。
今回は、実際に乗ってみての感想、そして走りについても聞いていきたいと考えております。
話しの聞き手は、前回に引き続き、雑誌編集者時代から30年来の付き合いを続けている、フリーランスエディターの菅原(スガ)でお送りいたします。
菅原 前回はクルマに乗り込むまでの前段階、たとえばボディサイズの小ささだったり、現代では考えられない折り畳めないドアミラーの存在だったり、さらには運転席側のドアミラーが手動であることから気が付くことができた、ルイ・ヴィトンやエルメスに通じる、“本物のラグジュアリー”についての話しを聞くことができた。そこで今回は、もうちょっとマニアックさを薄めて、トガが実際に感じた30年以上前のクルマの現代における走りであったり、その乗り心地であったりを聞かせて貰いたいと考えているんだよね。確かにマニアックな話しは面白い。でも30年以上前のネオ・クラシックと呼ばれるようなクルマが、現代でも日常使いできるものなのか? そういう点が気になっている読者も多いと思うんだよ。ちょっとマニアックな話しは次回でもできるしね。ということで、今回はその辺から話しを聞かせて貰っても良いかな?
戸賀 了解。問題ないよ。確かに俺のところにも、「そんな古いクルマはすぐ壊れるに決まってる」「新車の方が良いに決まってる」「考え方が甘すぎる」みたいなコメントが届くことがある。
戸賀 でもなスガ、実際のところ納車から2か月、俺の300E-24は常に一発始動だし、この酷暑の夏でも、車内が冷凍庫かっていうくらい、最強にエアコンが効くんだよ(笑)。メルセデス・ベンツ品川のオールタイムスターズ(以下ATS)担当の森さんが、『W124のエアコンは本当に効きます』って購入前から力説していたけど、これは思っていた以上に本当によく効いた。純粋に驚いた。だって30年前のクルマだぜ。
菅原 それはマジで凄いよな。だって、せっかく待ちに待った300E-24が納車されても、この暑さでエアコンが効きかなかったら、さすがにトガも乗っていくのは控えるもんな。っていうか、エアコンが効かないせいで、トガの中で300E-24の評価がダダ下がりする可能性があった気がしてならない(笑)。
戸賀 まぁ、可能性はゼロではない (笑)。でもW124が気になっている人で、エアコンの効きを気にしている人がいるなら、冷え過ぎるくらい冷えることを、俺が実体験しているからまったく問題はないと思うよ。まぁ、ATSでメンテナンスをして貰ったというのが、大きいのかも知れないけどね。
菅原 それは間違いなくあると思う。でも相対的に、W124のエアコンの効きが良いというのもあるのかもね。話しは変わるけど、走りという点で、30年前のクルマだからという理由で問題を感じたことはあった?
戸賀 問題を感じたことはないなぁ。でも、納車されて運転をし始めてすぐに驚いたことがある。それは運転のしやすさ、そして『ハンドルが鬼切れ』ということだね。
菅原 あ~、当時のメルセデスの、『ハンドルが鬼切れ』は代名詞みたいなもんだったよな。
戸賀 その通り。あの鬼切れを久しぶりに体感して、あらためて驚いたし、感動もした。前のマンションでゲレンデを駐車していた場所って、ブログにも何回も書いたけど、むちゃくちゃ狭かったんだよ。そんな場所でも300E-24なら、切り返し無しで一発駐車できたし、Uターンも本当に楽だった。
菅原 あの頃のメルセデスって、ハンドルを切ってロックさせてみると、タイヤが倒れこむみたいに傾いて、変な方向を向いている感じに見えるんだよな。確か、ハンドルの切れ角に加えて、キャンバー角度を変化させているんじゃなかったっけ?
戸賀 スガ、そこは次回までにしっかり調べておけよ(笑)。でも本当に、300E-24運転のしやすさには、驚かされたよ。そして、もうひとつ。やっぱり300E-24の走りの良さは、今の道路事情でもまったく問題ないことも分かった。東関道の四街道から成田までって、120㎞/hで走れる区間があるだろ?
菅原 あ~、ゴルフに行く時に良く使う道ね?
戸賀 あそこを120㎞/hで巡行するなら、アクセルに足を乗っけているだけでOK。ちなみに300E-24って、4速なんだよ。だからもう少しギアがあっても良いかなって思うくらいパワーがあるし、ギアが繋がる時は、機械と機械をガタンと繋げた感じもあって、クルマ好きには最高に良い感じ。文句のつけようが無いくらい最高のクルマだと思うんだよ。
菅原 (ヤバい、トガが自分の世界に浸ってる)。ところでトガ、そんな最高のクルマである300E-24だけど、小さなことでも良いから、何か問題点はないの?
戸賀 問題点かぁ、何かあったかなぁ? 強いて言うなら、ひとつあるかも。
菅原 おっ、その一つの問題点とは?
戸賀 昔のクルマって、ブレーキダストが凄かっただろ? だから俺の300E-24も、クルマの汚れ、とくにホイールの汚れが半端ないんだよ。せっかく新品同然のホイールで納車されたから、あの美しさはいつまでもキープしたい。コインパーキングで、俺が自分で、ガ~~~ッと洗ってあげたいと思っちゃうんだよね。今のところ、ブレーキダストの汚れ唯一の問題点かな。
菅原 (洗いたいではなく、洗ってあげたいっていう表現もヤバい)
戸賀 そういえばスガ、話は変わるけど、車内の椰子の香りのことはまだ話してないよな?
菅原 してないけど椰子だったら、シートの話しだよな?
戸賀 そうそう、だったら次回は、その辺から話しを始めようぜ。300E-24のために用意したキーホルダーの話しとか、もうちょっと話しておきたいこともあるしね。
菅原 俺は、トガが今おススメするネオ・クラシックなメルセデスなんかも聞きたいかな。
戸賀 OK。今回はこの辺で切り上げて、次回もW124の話しを続けることにしよう!
まだまだ300E-24の話しが尽きない戸賀編集長。次回もまた、300E-24関連のお話しが続きます。
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Text:菅原 晃