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トガオシ。Vol.256戸賀敬城が日常使いするエルメス

2023.03.30

妥協なき最高品質を求め続けるエルメスは、多くの人がその価値を認めるところ。そのため常に店頭常備されているアイテムは希少で、「欲しい」と思い立っても手に入らないことがほとんどという幻のブランドでもあります。エルメスの大ファンでもある戸賀さんには以前、バッグのコレクションを紹介してもらいましたが、今回は普段使いしている革小物を軸に紹介してもらいました。なかなかお目にかかれないレアな品々に、あらためてその魅力を再確認しました。


カジュアル化の時代、バッグコレクションの登板にも変化が

ファッション誌の編集長を歴任されてきた戸賀さんは、多様なラグジュアリーブランドのなかでも「エルメスの革小物は特別」といいます。それはクオリティとともに、アイテムに宿るハンパないオーラがあるから。一点取り入れると「差別化」という大きな波が押し寄せるからだそう。

「トレンドを扱っていると、どうしても似たような着こなしが増えてくるもの。洋服で差別化するために黒のライダースにブラックデニムの定番に、ニットのカラーで差をつけるのが精一杯、だからこそ、高級時計をポイントアイテムにしていたんじゃないかな。で、その次に大切なのが鞄や革小物だったはず。戸賀は独立してからずっと時計に注力してきたけど、今年はちょっとお休みしてエルメスの鞄や革小物で差をつけようと思っています。」

「ただ勘違いしてほしくないのは…」と続けた戸賀さん。取り出した革小物がエルメスであることを、これみよがしに見せつけてマウントを取るのではなく、あくまで自分自身の気持ちを挙げて背筋を伸ばすためのスイッチであるといいます。

「日常使いするもので、本当にいいものを持とうと思ったらエルメスに行き着く。洗練されていて、しかもしっかり作られているという点でもエルメスは最高峰。最高の品を使うんだからこそ、背筋を伸ばそうと思う、その心持ちを貰えることがエルメスの一番の魅力だと思っているよ。」

最近のお気に入りは、くったりレザーのトートバッグ「ピコタン」。奥様とも共用されているというピコタンの中でも、戸賀さんがジムに行くときに持っていくという普段使いモデルをお持ちいただきました。

「カジュアル化がすすんだ今の時代に持つのに相応しいバッグだよね。スーツに革靴の頃は、サック ア デペッシュを持ち歩いていたけれど、スニーカーで持てるレザーバッグはこれだと思う。この2つは一番大きいGMというサイズなんだけど、男女を問わず持てるサイズ感。うちの奥さんも何個か持っているんだけど、ときどき俺のピコタンを持っていくんだ。だいたい雨の日なんだけど(笑)。ま、奥さんとのラブラブが付いてくるのもピコタンの魅力だと思っているよ。」

手帳はアナログ派の戸賀さんがリフィルは国産を使う理由

毎日のように確認するスケジュール。最近はスマホでスケジュール管理する人が多いですが、戸賀さんが手帳派なのでエルメスに「アジェンダ」を愛用されています。多忙なスケジュールを1日単位ではなく、一ヶ月分がひと目で調整できる手帳のほうが、戸賀さんのライフスタイルには合っているのだそう。

「クロコのアジェンダは独立したときに購入したもの。コロナ禍にアルコール除菌シートで拭いていたら、ツヤが無くなってマットなクロコになっちゃった(涙)。でも、これはこれで戸賀の味かな、と思って。」

そんなクロコのアジェンダも5年目を迎えました。「さすがにくたびれて見えるかなと思って」と今年、買い替えたところです。

「先日、寅の日と大安が重なる天赦日に、オレンジとイエロー、2つの新しいアジェンダを下ろしたところ。片方はビジネススケジュール、もう片方はプライベート。遊びの予定を書き込むんだろうって? いえいえ、愛犬Pちゃんの食事管理用です。」

オレンジは戸賀さんのラッキーカラーで、出会ったときには即購入するようにしているそう、しかも内側がネイビーというバイカラーが素敵です。ところでリフィルとボールペンはエルメスじゃないようですね?

「純正リフィルには、日本の祝日が載ってないので日本製を使っています。一緒に持ち歩いているボールペンは、一応エルメスと同じフランスのブランドだけど、100円ボールペンのBIC。この書き味が好きなので、アマゾンでまとめ買いしているよ。」

高級手帳ケースにあえての国産リフィルとシックなボールペン。このギャップが、逆にとてもお洒落ですね。

欲しかったクロコ財布、意外なカードケースの使い方

「財布の寿命は3年まで!」と決めている戸賀さんが、最近買い替えたばかりのお財布は、クロコの「ベアン」。これは、なかなかお目にかかれない代物なのでは?

「いつかクロコの長財布が欲しいと思っていたんだけど、クロコどころか財布自体、ブティックでお目にかかれない。エルメスの財布は超人気アイテムなので、なかなか入荷しないし、入ってもすぐに売れちゃうので。先日たまたま出会えたのがこのクロコの2つ折り財布、ベアン。クロコは希望通りだけど、2つ折り。どうしようかな?と悩んだけれども、これも縁かなと買うことにしました。」

ベアンはカードホルダーが豊富なところが気に入ったとのこと。それでもカード専用に、名刺入れ「カルヴィ」もお持ちです。このカルヴィ、じつは3つお持ちで、それぞれ現役なんだとか。じつは名刺入れとしてだけでなく、駐車場カードキーを持ち歩くために車一台にひとつずつのカルヴィを充てているのだそう。

「その日に乗るクルマのカードキーを、名刺を一緒に持ち歩いているんだ。カードキーは非接触型カードなので、ケースごとタッチして呼び出せる。いま所有しているクルマのカードキーを3枚一緒にしていると、駐車場でごそごそカードを探さないといけない。待っている人がいたら迷惑になるので、気遣いのためにも分けて持ち歩いているんだ。」

愛車のポイントカラーと合わせたキーホルダー

戸賀さんの愛車たちのキーにはそれぞれ、色違いのキーホルダー「カルメン」がつけられています。あえて色を変えているのは、カルヴィと色合わせしているからだとか。

「カルヴィとカルメンの色は、クルマに合わせて決めているんだ。マイバッハのシートカラー、フェラーリのエンブレム、ミニはインパネカラーに合わせているといった具合。まったく同じ色じゃないところは仕方ないけど、キーと駐車場のカードキーをバラバラに持って出ないようにね。」

ちなみにカルメンの大きめタッセルは、鞄の中で見つけやすいそう。こちらもなかなか変えないアイテムですが、出会うたびに購入しているので、じつはスペアをあと2個お持ちだそうです。

ちなみに個別にご紹介はしていませんが、上掲の写真で戸賀さんと写っているバーキンと、お隣のクッションもエルメスのもの。「クッションは2つ欲しかったんだけど、次の入荷がいつになるかわからないから、とりあえず買っておいた」とのこと。ペアで揃うまで、出会いを待ち続けているのだそうです。

「エルメスは出会い。経済的な余裕だけでなく、持つことを楽しめる心の余裕ある人にこそ似合うと信じているので。」

CREDIT

Producer : 大和一彦 / Photographer : 鈴木泰之 / Writer : 池田保行 (ゼロヨン) / Designer : 中野慎一郎

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