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戸賀敬城の本が集英社文庫から発売されました。この本は、以前お書きになった本の改訂版ということで、新章を書き下ろし、装丁も新たにパワーアップさせながら、文庫版としてコンパクト化されています。著書の内容はもちろんですが、戸賀さんには、この本に特別な思いがあるようです。

この秋、戸賀さんの新たな本が書店に並びました。『結果を出す男はなぜ「服」のこだわるのか？』。あれ？　どこかで聞いたことあるタイトルなんですが？

「じつは新刊ではなく、以前の書籍の改訂版として文庫版を出させていただいたんです。2014年、メンズクラブ編集長時代に書いた本なので、令和の時代に合わせて内容を修正したり、以前は書き足りなかった新章も加筆しました。それと新たに、公私ともにお世話になってるビームスのクリエイティブ・ディレクター中村達也さんに解説を書いていただいたので、前作をお持ちの方でも、改めて楽しめる、パワーアップした内容になっています。」

書籍から文庫になったことで判型はもちろん、本の表紙も変わりましたね。文庫版の表紙は戸賀さんが尊敬して止まないソリマチアキラさんの描き下ろしになり、直訳だった英訳文もネイティブレベルに修正されています。そして書き下ろしの新章は、前作で触れられていなかった、ヘアスタイルについて。「仕事に「髪」は大事だが、髪型はもっと大事！」や「服を変えるより簡単にイメージチェンジできる」など、すぐに役立つ内容が加えられています。

「もともと自分が会社員時代、服装について心掛けていたことをまとめた本です。ファッションは楽しむべきものだけれど、ファッション誌の中で通用しても、実際のビジネスシーンでは通用しないことがたくさんありますから。とくにビジネススタイルにトゥーマッチなお洒落は不要だとか、トレンドの盛り込み過ぎはNGだとか、ファッション誌に毒されてきた人たちと自分自身への警鐘の意味も込めた本なんです。」

戸賀さん思い出深い集英社文庫から

▲ 結果を出す男はなぜ「服」にこだわるのか? / 集英社文庫
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前作の『結果を出す男はなぜ「服」のこだわるのか？』はKADOKAWAでしたが、今回の文庫版は集英社文庫から出版されました。出版業界では改訂版の版元が変わることは珍しくないのですが、集英社には戸賀さんの格別の想いがあったそうです。

「メンズクラブに編集長として招聘される前は、UOMOのエディトリアルディレクターを1年ほどで務めていたことは、よく知られていますよね。短い間でしたが、お世話になったことには心から感謝しています。それともっと昔に遡ると、学生の頃、集英社でアルバイトしていたこともあるんです。」

聞けば、戸賀さんの伯父様が『週刊明星』『週刊プレイボーイ』『BART』などで活躍した編集者だったご縁から、学生時代は集英社で編集アルバイトの経験があるのだそう。プロフィールでよく知られている「世界文化社でアルバイトを経て編集者も」以前に、そんな経歴があったとは。

「親父が亡くなってから、父親代わりだった伯父が編集者だったことは、自分の人生に大きな影響を与えました。そんな集英社から本を出せたことは、親父も伯父も、きっと喜んでくれていると思うんです。」