
2018.03.26
・6Bダブルスーツ / Stile Latino
・カーディガン / Fablizio Del Carlo
・ラウンドカラーシャツ / 100HANDS
・ストライプタイ / STEFANO BIGI
上品で上質な服を選んでいると、大人すぎてどこかおじさんクサくなってしまったり、貫禄が出すぎて周りが引いてしまうことがありませんか。もちろん着る人のキャラクターもありますが、大人の余裕を見せながらも適度に若々しく見せるほうが、デキる男のスタイルとしては正解です。やっぱり仕事には、クイックにレスポンスできるアクティブさがほしいですよね。あまりに落ち着いていては腰が重そうに見えてしまいますし。
では、どうすればアクティブかつ若々しく見せることができるのでしょうか。
ひとつのテクとしては、鮮やか色のアイテムを差すことが挙げられます。ダークなスーツにダークなタイだと貫禄が出過ぎますので。タイやチーフで色を差すのが一般的ですが、たとえばカーディガンで遊び心を持って色を差すなんていうのも良いのではないでしょうか。全寮制カレッジに学ぶ上流階級の若者たちのように、知的で育ちのよいお坊ちゃん風=プレッピーテイストを取り入れるのが、今季ringが注目している若々しく見せるポイントです。ジレ付きのダブルのスリーピースなんて着ていたら、社長か会長?と思われてもおかしくありませんが、鮮やかな色のカーディガンをジレ風に着ていたら、気軽に話しかけられそうでしょ。
たとえばスティレ・ラティーノのダブルのスーツに、ファブリッツィオ・デル・カルロのボーダーカーデをジレ風に合わせてみました。そうでなくても雄々しいワイドなピークドラペルのラティーノのスーツですから、グレーと相性の良いパープルのカーデイガンを差すのは若々しく見せるのに有効なのです。それと同時にラウンドカラーシャツを合わせている点もポイントです。このシャツ、100ハンズといいまして、ブランド名が表すように、手仕事を多用した軽くて柔らかなシャツで、いま大注目のブランドネームですのでお見知りおきを。
・6Bダブルジャケット / Stile Latino
・ボタンダウンカラーシャツ / Matteucci
・1プリーツパンツ / Rota
・ストライプタイ / STEFANO BIGI
・チーフ / SIMONNOT-GODARD
もうひとつのポイントは、ストライプタイを使うこと。無地タイはモダンな印象で、小紋やプリントタイは貫禄が出過ぎることがありますので。たとえばこんな紺ブレにグレスラというオーセンティックなスタイルの場合、無地タイは無難ですが、なんだか地味になりそうだし、小紋やプリント柄は端正な紺ブレには合わないような…?
紺ブレにはストライプタイが間違いない合わせ方です。レジメンタルとも呼ばれる向かって左下がりのストライプは英国軍の制服に使われたもので、配色や縞幅などで所属をひと目で見分けられるものでした。そのためストライプタイには、どこかスポーティなユニフォーム気分の若々しさが表現できるというわけです。
スティレラティーノの紺ブレは、アメトラブランドのそれとは違って、グラマラスなシルエットにクラシック過ぎない色気とモダンさが漂う一着。紺ブレのパートナーといってもいいくらい相性の良いボタンダウンシャツも薄黄色のものを選びました。イタリア的な顔つきのものなら学生っぽく見えませんので、ボタンダウン選びの基準になります。ちなみにこのボタンダウンシャツ「マテウッチ」というブランド名ですが、今シーズンから老舗のシャツブランド「チット ラグジュアリー」がブランド名を改めたものでした。
ビジネスにはもちろん、デートや会食、同窓会など、プライベートでも盛装や正装が必要な席にも使える紺ブレ&ストライプタイのスタイル。ときに体育会のOB会みたいに見えてしまうこともありますので、ストライプタイの選び方を工夫するのがマストです。ここで選んだスタファノ・ビジのタイはプレッピーライクなカラーリングですが、細縞使いで洗練された雰囲気に仕上がっています。上掲のスーツにも細縞のストライプタイを合わせていたのですが、このあたりの選び方がプレッピーな気分のポイントです。
ストレートに「プレッピー」と聞くと、子どもっぽいスタイルに聞こえるかもしれませんが、取り入れ方次第では、知的で上品な大人のプレッピーが仕上がります。それに上質な素材とモダンなシルエットを心がけるだけでも雰囲気はぐっと落ち着いてきますので、この春の「プレッピー」スタイルをringで、ぜひ攻略してみてください。
・Vネックニット / Settefili Cashmere
・1プリーツカーゴパンツ / PT01
今シーズンringが注目するのはプレッピーばかりではありません。リッチな大人のカジュアルスタイルも得意としています。中でも注目は、ニットやカットソーを素肌に一枚で着ることでしょうか。どうしても中に衿付きのシャツを着たくなる気持ちもわかりますが、Tシャツ感覚で着る上質なトップスは、大人のカジュアルに相応しいアイテムですので、上質な素材選びが肝要です。
セッテフィーリカシミアはその名のとおりカシミアに長けたブランドですが、春夏向けにリネン×コットンのニットもリリースしています。素材には絶対の自信をもつブランドですので、糸からこだわったリネン×コットンは、さらりとドライなタッチが素肌に一枚で着ても快適です。素材の良さが引き立つベージュ&オフホワイトのメランジニットには上品な印象で育ちの良さが滲むので、上着を羽織るより一枚で着てアピールしたいところでもあります。
それに浅めのVネックは今季最旬。昨年はクルーネックが人気でしたが、今年はちょっと大人っぽい浅Vネックを素肌に着るのがトレンドです。深Vネックだと首元が覗きすぎて色気が出すぎてしまうこともありますが、このぐらいのVネックならインにシャツを着たときも上品見えしますので。昨年までの「タイドアップスタイルにクルーネックニットを着てノットをチラ見せ」に次いで、今年は「タイドアップに浅Vネックでノットチラ見せ」も対応できます。しかもルックスは去年より新鮮ですのでオン&オフに使える、ニットとして浅Vはおすすめです。