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トガオシ。Vol.296大人にこそ似合う、熟成されたワインカラー

2024.01.04

新年一発目のトガオシ。は「トレンドカラー」についての考察と提案です。大人になるほど、いつも決まった色ばかり買ってしまって、クローゼットが一色だったり。いつも同じようなカラーリングで服装が代わり映えしないという方は少なくないはず。その点、戸賀さんは奇抜なデザインアイテムに頼らずとも、いつもシーズンごとに新しい「色」を挿すことで新鮮なスタイリングをキープされています。


今年の色は大人の円熟味を増すワインカラー

タリアトーレ / スウェード 2B ジャケット
フェデリ / タートルネック ニット(カシミア)
▲ ピーティートリノ デニム / BR別注 ブラックデニムパンツ

大人になると、ついつい決まったカラーリングに落ち着きがち。戸賀さんは「冬こそ白」を提案したり、「トガベージュ」に傾倒したり、最近ではカーキを積極的に着こなしに取り入れるなど、シーズンごとにご自身のテーマとなる「色」を模索しています。

「今年一番気になっている色はワインカラー。秋から冬までの期間限定だけど、リラックス一辺倒の時代に相応しい芳醇で熟成の利いたカラーだと思うんだ。大人にこそ似合う色と言ってもいいくらい、若い人には、まだちょっと早いと思わせる深みのある色合いだよね。」

ワインカラーは、深く熟成されたワインの渋みと味わいを促進するタンニンの色。奇しくも大人の男性の「渋み」を深めるワインカラーのアイテムは、着る人にとってタンニンのような存在かもしれません。ワインカラーを一点取り入れるだけで、その人のパーソナリティまでも深みを増すようです。

「ネイビースーツやモノトーンでミニマル&シックに着こなすモダンなスタイルも悪くないけど、えっ、まだ紺ブレなの?って人に思われるのも、どうかと思うよね。シーンにもよるけれど、散々着てきた色にいつまでもしがみついているのは、かえってマイナスに映ることもある。やっぱり人って、男性でも女性でも、つねにアップデートは怠らないようにすべきだと思うんだ。」

たしかに、いつお会いしても着こなしが変わらない人は、確固たる信念があるのだろうなと思う反面、いつまでもアップデートされない頑固な気質が先立って、クリエイティブな感性に疑問を感じることもあります。大人の男性が流行を必死に追いかけるのは浅薄な印象ですが、適度にアップデートしたスタイリングができる人は積極的で若々しい気がするもの。タリアトーレのワインカラースウェードジャケットを颯爽と着こなす戸賀さんは、ファッションもマインドセットもつねに最新OSに更新済です。

「ウール素材のワインカラージャケットも好きだけど、スウェードは他と差別化できていいよね。黒のニットとデニムを合わせれば、簡単にコーディネートが仕上がって、大人の余裕感を出せるのはワインカラーならでは。この流れでガチ買いしちゃいました。笑」

素材で変わるワインカラーの発色を楽しんで

タリアトーレ / ウール&カシミア Pコート
サイレンス / BR別注 ゴールドパーツ スウェード ダブルライダース
セッテフィーリカシミア / BR別注 Vネック ニット(カシミア)

今シーズン、戸賀さんが注目しているワインカラー。実はワインカラーは赤より黒味が掛かっているので、黒とも相性がいいうえに、赤のもつ派手さを抑えてくれるので、意外とどなたにでも着やすい色なんです。

「黒だけでなく、白やベージュにも合うのがワインカラーの特長。それに素材によって発色が変化しやすいだけに、ニットでもワインカラーは様々なんだ。メルトンやレザーも同じく、ひとつとして同じ色がないからね。どれも一期一会の、稀少な色なんだよね。」

貴重な色なのに、それを主張しないアンダーステートメントなところもワインカラーらしいところ。派手さを感じさせないのに、しっかりと主張もできる。これって、いまトレンドの「クワイエットラグジュアリー」な気分そのものではないでしょうか。心も財布も余裕がある、リッチな都会の大人にこそ似合う色といえそうですね。

CREDIT

Producer : 大和一彦 / Photographer : 鈴木泰之 / Writer : 池田保行 (ゼロヨン) / Designer : 中野慎一郎

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