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トガオシ。Vol.76リッチな大人の遊び着
「ランベルト ・ロザーニ」

2019.10.17

ニットマスターの戸賀敬城がいま注目しているブランドは「ランベルト・ロザーニ」。80年の伝統あるニットファクトリーに、ついに誕生したメンズラインです。上質な素材とモダンはデザインを兼ね備えているので、リッチで遊び上手な大人のマストなニットとなりそうです。


遊び心あるデザインもできる
ニット専業ファクトリー

ランベルト ロザーニ / シルク&カシミア ジップアップ ニットブルゾン

「餅は餅屋」と言いように、ニットはニット専門ブランドが間違いないもの。色にこだわり、染色にこだわり、編み立てはもちろん、シルエットやデザインまで、長きにわたって手掛けてきた専業ブランドには、他が絶対に追いつけない魅力と価値が備わっています。

だからこそ、戸賀さんが愛用しているニットも老舗のメゾンや実力派の専業ブランドばかり。今日のニットもさぞや名高いブランドもの、と思ったのですが、「ランベルト・ロザーニ」という聞き慣れないブランドを着ているではありませんか。

「今、世界中のセレクトショップが注目しているニットブランドがランベルト・ロザーニです。もともとメゾンのファクトリーとして機能していて、その歴史は80年ほどある老舗です。あまり知られていないのは、オリジナルブランドはレディスのニット。メンズは今春ローンチしたばかり。ジェネラルマネージャーに元クルチアーニのスタッフを迎え、デザイナーも一新したことで生まれ変わった新進メンズニットは、今秋日本展開がスタートしたんです。」

メンズではニューブランドですが、伝統あるニットファクトリーなんですね。たしかにケーブル編みのカシミアは指にまとわりつくように繊細で、その品質の高さは一目瞭然です。スリーブの細さもスマートなシルエットを描いていて、上からコートを羽織るのにも都合よさそう。オフホワイトのカシミア部分とベージュカラーのシルクを混紡した部分とに切り替えた編み立てに、継ぎ目も厚みもないところには技術力の高さも伺えます。

「このジップアップニットは、BRとイセタンメンズのエクスクルーシヴモデル。肉厚なのに軽くてボリュームも控えめ、ジップアップで衿を立てたり開いたり、着方のアレンジもできる。老舗のニットファクトリーでも、こういう遊び心あるデザインができるところが優秀です。ニットはインナーとしてだけでなく、アウターとしても機能する服だから、ジャケット代わりに着ることも多いアイテム。そうなると型崩れしたり毛玉になりやすいものはいただけませんからね。ニットのクオリティが気になるのは当然なんです。」

戸賀さんがニットにこだわるのは、まさにそこ。クオリティが高いラグジュアリーなニットほど、型崩れしにくく毛玉になりにくいのはご存知のとおりですから。ドレスコードの変化に伴って、ジャケット代わりに羽織るニットはリッチな大人の定番だけに、ランベルト・ロザーニはチェックしておきたいブランドにリストアップしてもよいのではないでしょうか。

ラグジュアリーなニットは
遊び上手な大人のユニフォームです

戸賀さんによれば、かつては厳格なドレスコードがあって、ジャケットリクワイヤードだった星付きのレストランやホテルのラウンジも、いまではカジュアルOKなところがほとんどです。そんな店で常連のリッチな大人たちはカジュアルなスタイルで寛いでいます。最低限のドレスコードは店の雰囲気を壊さないこと。そんなときこそ、上質なニットが便利なのだそうです。

「少し背伸びして、いい店に行くなら、相応のスタイルが必要です。その代わり常連になったら、あえてカジュアルスタイルでカウンターの隅で寛ぎながら食事したいじゃないですか。そういう姿をテーブル席の若いひとたちに見てほしい。きっと、もっと仕事を頑張って、いつかはあの席に行こうと思ってくれると信じてるんです。実際、僕らが若い頃にそうだったから。」

戸賀さんのランベルト ・ロザーニは、無言のメッセージでした。ラグジュアリーなニットカジュアルでスマートに遊ぶ大人たちを見て奮い立ち、やがて次の世代のお洒落でリッチな大人たちに成長しようとする若者たちへ。戸賀さんが憧れたあの頃の大人たちのように、今度は戸賀さん自らがお手本なのです。

「安価なカシミアで満足してないで、本物のカシミアを着てほしい。若い人やこれから成功したいと思っている人にとってはカシミアニットは背伸びして着るもの。本物を知ってる男は、絶対に揺るがないものです。ただひとつ注意してほしいのは、白いニットの袖口に醤油をつけたり、パスタのソースを飛ばさないように。つけてしまってもその場では慌てず騒がず涼しい顔でいることです。家に帰ってから、ゆっくりと泣きながら洗濯するんです。」

戸賀さんのこういうところも、お手本にしたいものです。

CREDIT

Producer : 大和一彦 / Photographer : 鈴木泰之 / Writer : 池田保行 (ゼロヨン) / Designer : 中野慎一郎

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