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SPECIAL INTERVIEW生地の「声」が生む
ガボの最新コレクション

2019.06.28

ガボの真髄は手仕事を多用するナポリ仕立て。そこから生まれるコレクションは、生地の声を聞くことから始まります。秋のガボが注目する、アイテムとそのフィロソフィーについて、話を伺いました。


ジャンフランコ・アルトベッリ さん

1968年、カザルヌオーヴォ生まれ。祖父が開いた工房で働くサルトだった父親から技術を受け継ぎ、いまも生産技術のトップを務めるジャンフランコは誇り高きサルト。ガボ(ガボ)の名称は「両氏の氏名から共通のアルファベットを取り、名付けられたのが由来です」。

ジュゼッペ・ニコーテラ さん

1965年、カザルヌオーヴォ生まれ。1925年に祖父が開いた工房に母が勤めていたため、幼い頃から工房を遊び場に育つ。主に営業面からガボをサポート。いとこのジャンフランコとともに、工場をきりもりしている。


ホテルのロビーで、まさかのコーディネート被り⁉︎

B.R.ONLINE編集部 (以下、B.R.)お二人とも、ダブルとシングルという違いこそあれ、ネイビーブレザーにシャンブレーシャツ、コットンの5ポケットパンツとお揃いですね。

ジュゼッペ・ニコーテラ (以下、ペッペ)今朝、ロビーに集合して、お互いの服装を見て、思わず吹き出してしまいましたよ (笑)。

ジャンフランコ・アルトベッリ (以下、ジャンフランコ)誤解しないでいただきたいのですが、まったく打ち合わせはしていません。これまでも、2人でその日着て行く服について話したことなんてないし、出張にどんな服をスーツケースに詰めて行くかを打ち合わせしたことだってないんです。

ペッペ私はその日の朝の気分で服を決めるので、たまたま今日はこういう服の気分だったというだけ。おそらくジャンフランコも、同じ気分だったのでは?

ジャンフランコ今朝、どんな気分だったか、忘れてしまうぐらい驚いたけどね (笑)。

クロゼットの彩りとなる心を揺さぶる服でありたい

B.R.(笑)。では、そんなお二人から、今秋冬の打ち出しについて教えてください。

ペッペ提案として「イージースタイル」「コンフォート」といったキーワードが挙げられます。これはサルトリアーレに限らず世界的な傾向かと。そのため生地もソフトで軽いものが多くなります。長時間身につけるものですので、快適であることは良いことだと思いますが、人々のスタイルがカジュアルに留まらずラフなものになってきているように思いますが、その中にもエレガンスを忘れないコレクション作りを心掛けています。

B.R.デザインや仕様については変えたことはありますか?

ペッペ今春夏シーズンからですが馬蹄のラペルピンを付属させています。馬蹄は幸運を呼ぶラッキーチャームとして知られていますので、ガボを着てくれる人にグッドラックを贈りたいという意味を込めています。ブランド名を刻印した水牛ボタンや、オリジナルのメタルボタンを作成するなど、以前よりブランドのアイデンティティを強く打ち出すものになっています。

B.R.先程、生地はソフトで軽いのものになるとおっしゃいました。具体的にオススメの生地はどんなものでしょうか? ブランドや色柄の傾向など教えていただけますか。

ペッペロロピアーナのシルクウールやベビーキャメルがオススメです。ロロピアーナ社とは以前から良好な関係で、互いにリスペクトし合っているんです。注目色としては、ボルドー、グリーン、ネイビー、ベージュといったところでしょうか。自分たちはコンテンポラリーなサルトリアでありたいと思っているので、こういった最新の生地を使いながらも、手仕事を重視したラインナップを作り出したいと常々考えています。

ジャンフランコそれにガボを着る方は、ワードローブがほぼ完成している方です。そういった方々が服を買い足す動機は、日常に必要な服ではなく、心を揺さぶられるような服でなければなりません。

ペッペガボの服を着ると気分が高揚したり、なにかいいことがありそうだと思えたり、そんなブランドでありたいのです。

ジャンフランコ手持ちの服に合わせやすいことも重要です。わざわざクロゼットを総入れ替えするのではなく、いままでのスタイルでジャケットだけ着替えるとか、手持ちのシャツとタイでも着られるスーツでありたいですね。秋からのガボは、人々のクロゼットに彩りを添えてくれる、そんな服でありたい。そのためにも素材の声をよく聞いて、生地相応しい服に仕立ててあげなくてはならないと思っています。

今秋から日本でもコートがコレクションに本格ラインナップ

B.R.手仕事の味わいを深く感じられるガボのジャケットやスーツは、すでに日本でも知名度が高まってきています。そこで次のシーズンは、BRでも初めてガボのコートを展開しようと思っています。ぜひ、おふたりからコートをご紹介いただけませんか。

ジャンフランコガボのコートはジャケットと同じ工程を経ていまして、手仕事も多く上襟裏のヒゲや裾のライン、ボタンホールと留め糸、裏地もすべてハンドワークを駆使しています。 縫製はジャケット同様とてもソフトで、こんなに太いマルティンガーラ(バックベルト)付きのコートでも、くしゃくしゃと丸めることができるんです。

ペッペほかにもナポリ男の休日コートとして定番のシングル「シティ」や、ダブルの「フィレンツェ」などを用意しています。どれもビジネス、ドレス、カジュアルを問わず、さまざまなシーンで着られるはずです。

ジャンフランコネイビーのコートをジャケット風にTシャツやニットで着てもいいし、チャコールグレーのスーツの上から羽織ってもいい。スタイルを問わず合わせやすく着方を問わないコートは、私たちも愛用していますよ。

ペッペとくに「シティ」は、ビジネススーツにもデニムにも、フォーマルな席にも着ていけるデザインなので、とても便利。もし一着だけ買うとしたら、断然「シティ」をおすすめします。

B.R.ガボの名前が知られるようになった背景には「ニューナポリ」とか「キアイア」など、それぞれにモデル名があって、シルエットやデザインが明確だったこともあると思うんです。コートにも「シティ」とか「フィレンツェ」といったモデル名が定番化すれば、きっと日本のファンにもわかりやすく受け入れられることでしょう。ちょっと早いですが来春の新作にも、期待しています。

ジャンフランコモデル名はもちろんですが、日に日に日本の皆様に受け入れられていると実感しています。基本的に私たちはサルトリアとして、生地にあわせたモデルを、いかに仕立てるかを追い求めてきました。だから無理にテーマ性を掲げるのではなく、この生地にはどんな芯を合わせてどう縫製するかを一番に考えます。最新のソフトコンシャスなモデルは、最近人気高い薄手でしなやかな生地を見て作り出したものですし、生地に触れて初めて新しいモデルが生まれます。たとえ売れているモデルでも、その生地が合わないと思えば仕様変更も厭いません。定番として定着するか否かは生地次第というのが正直なところ。

ペッペだからこそ新しいモデルや、新しい「何か」を常に考えているので、来シーズンは、また新しいものをお見せできると思います。

CREDIT

Producer : 大和一彦 / Photographer : 小澤達也 / Editor : 池田保行 (ゼロヨン)

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