
2025.03.14
昨秋日本に本格上陸したSEASE(シーズ)から、春夏の最新コレクションをご紹介しましょう。極上素材を用いることでスポーツ&ユーティリティな今どきのリアルクローズを、イタリアの貴族階級の日常着としてクワイエットラグジュアリーなコレクションへと昇華させたコレクションは、モダンなデザイナーズウェアとしての表情を、クラス感溢れるルックで展開しています。
・シーズ / ダブルフェイス ウール スタンドカラー ジップアップ ブルゾン ¥495,000
・セッテフィーリカシミア / BR別注 コットン&カシミア ニット ¥69,300
・ベルウィッチ/シャーリングワンプリーツパンツ/BERTO ¥36,300
・ペリーコサニー/スリッポン/BARTEX/M005/SUEDE ¥45,100
SEASE(シーズ)は、それまでのラグジュアリーブランドとは出自がまったく異なります。デザイナーは、かのイタリア最高峰の生地ブランドロロピアーナ創業家系の系譜を継いだフランコ・ロロピアーナとジャコモ・ロロピアーナの兄弟。真のラグジュアリーを享受する階級に生を受け、最上級のクラシック服を日常着に育った2人にとって、大人になって手にした街着、リゾートで遊ぶ服、スポーツに興じる際のユニフォームに幾許かの不満を感じたであろうことは想像に難くないところでしょう。「ならば自分たちのプレステージ性に相応しい、ラグジュアリーなスポーツカジュアルを」との思いから生み出されたブランドこそSEASEなのです。
コレクションアイテムは実用性を重視しながらも、考えうる最上級の素材を惜しみなく使います。それでいて、機能的で気軽な日常着のカテゴリーです。たとえばこの「BIKER DOUBLE」と名付けられたアイテムは、スタンドカラーのジップアップブルゾン。ダブルフェイスウールで仕立てた優雅な素材感を纏い、淡いグレージュカラーと共に豊かなドレープが、その上質な素材感を引き立ててくれるトップスです。
フロントはダブルジップ、サイドのポケットもジップ仕様です。襟部分は素材を表裏に切り替えることで、デザインのアクセントとしており、これは表裏両A面に使える上質な生地をアピールするのに適したカッティングでもあります。前後のヘムラインに高低差があるのは、まるでシャツのように軽く羽織るのに最適です。首後ろにはロゴ入りのリフレクターフックループをあしらったデザインは、さりげなくこのブランドのアイコンデザインとなっていました。
・シーズ / ブルゾン ¥198,000 (アマンオンラインストア)
・セッテフィーリカシミア / BR別注 リネン&コットン クルーネック ニット ¥52,800
・ジャブスアルキヴィオ / BR別注 裾ZIPパンツ¥49,500
・ペリーコサニー/メンズ レースアップスニーカー ¥48,400
ショールカラータイプのナイロンブルゾン「JIB SET」をフィーチャー。フロントはジップ&ボタン式で、表面はストレッチ撥水ナイロンを採用。「表面」と書いたのは、コットン×カシミアジャージー面を「裏面」とすれば、リバーシブルで着ることができるからです。
両サイドには機能的な大容量ポケット。ウエストはドローコードでフィット感を調整でき、首後ろには先ほどのリフレクターとは異なり、オレンジ色のロープフックループが取り付けられていて、アウトドアウェア風のアイキャッチとなっています。このループは後ろ姿でブランドを認識する目印となっており、わかる人にだけ通じるアイコンサインにもなっているのです。
アイテムとしてはスポーティな街着のナイロンブルゾンですが、素材のセレクト、シルエット調整、そして袖を通したときの軽快さは、極上のラグジュアリーウェア。機能的で使い勝手がよく、しかもコンパクトにまとめてもシワにならないので、バッグにポイと入れて持ち歩くこともできます。クルマに積んでおいて肌寒いときに羽織るなど、自由な使い方ができる一枚でもあります。
・シーズ / リネンブルゾン ¥363,000 (アマンオンラインストア)
・シーズ / バックプリントTシャツ ¥39,600 (アマンオンラインストア)
・ロイロジャース / スリムテーパードジャージーデニム¥39,600
・ペリーコサニー / レースアップスニーカー ¥49,500 (アマンオンラインストア)
スタンドカラーのジップアップブルゾンは、リネンを使ったアウトドアアイテム。ユーティリティウェアに使われることが稀有なリネンですが、ハリとコシの強い生地に織り上げ、タフに着こなせるブルゾンに仕立てています。袖はベルクロテープで、裾はドローコードでフィッティング調整できるのは、風の吹き込みを防ぐウィンドブレーカーらしいエレメント。フードを内蔵したスタンドカラーの内側、顔に触れる部分に起毛素材を配している点には繊細な気遣いが感じられます。
ジップを開くと前立ての内側に配されたブランドロゴは、あえて表立たないところという点がクワイエットラグジュアリーさながら。あえて主張せず、素材や切り替えのデザイン、アイテムとしての優美な佇まいでクラス感を表現している点は、昨今の主張強めなラグジュアリーブランドとは一線を画す品格が滲むのです。
<pジップを開くと前立ての内側に配されたブランドロゴは、あえて表立たないところという点がクワイエットラグジュアリーさながら。あえて主張せず、素材や切り替えのデザイン、アイテムとしての優美な佇まいでクラス感を表現している点は、昨今の主張強めなラグジュアリーブランドとは一線を画す品格が滲むのです。
・シーズ / ジップアップブルゾン ¥184,800 (アマンオンラインストア)
・シーズ / スウェットシャツ ¥139,700 (アマンオンラインストア)
・シーズ / リラックスパンツ ¥134,200 (アマンオンラインストア)
・ペリーコサニー / メンズ レースアップスニーカー ¥48,400
ジップアップブルゾンの「EXPLORER SWEATSHIRT」は、トラックスーツのセットアップ。ウール×ナイロンジャージーのダブルフェイス生地と、リサイクルポリエステル リップストップ生地との異素材コンビネーションで構築され、パンツの膝部分を立体裁断にするなど各可動部を切り替えにすることで、アクティブスポーツウェアの型紙をSEASEらしくアレンジしています。
右側腿にポケットを配し、右バックにもコンシールポケットを配するなど、デイテールにこだわることで、シルエットにこだわるイタリアらしいデザインウェアとなっています。
コーディネートでは、インナーのカットソーもSEASEを採用。ヴィンテージスウェット風のVカットを使ったウール混のジャージースウェットは、一般的なコットンスウェットやジャージー素材とはタッチが雲泥の差です。首後ろにはお馴染みのロープフックループが取り付けられています。
・シーズ / ストライプ柄 プルオーバーパーカー ¥141,900 (アマンオンラインストア)
・シーズ / ストライプ柄 リラックスパンツ ¥128,700 (アマンオンラインストア)
・ペリーコサニー / 白スニーカー ¥49,500 (アマンオンラインストア)
・ブラン / セルフレーム サングラス ¥47,850
「RAGLAN HOODIE」はプルオーバータイプのフード付きスウェットシャツ。共地のパンツとのセットアップが可能です。「JERSEY DRAWSTRING PANT」とのセットアップはスポーツジャージーとしてはもちろん、ラウンジウェアやワンマイルウェアとして富裕層の日常着にも相応しいスタイルとなっています。
ウール×コットンのジャージー素材は、スポーツウェアには珍しいグレーに白ストライプの入ったエレガントなもの。これを切り替えパターンで表裏に使うことで、さりげなく上質な両A面素材であることを物語ります。首後ろにはリフレクターフックループが取り付けられており、フードはドローストリングで調整可能など細部までこだわりが見られるディテールワークも。パンツの右腿部には、サイドポケットが取り付けられるなど、ユーティリティな機能もデザインの一部となっています。
・シーズ / プルオーバーパーカー (近日公開)
・シーズ / リラックスパンツ (近日公開)
・ペリーコサニー / 白スニーカー ¥49,500 (アマンオンラインストア)
同じ「RAGLAN HOODIE」には、素材違いとして、リネン×コットン×ナイロンのバージョンも用意されていました。リネンが入ることで、ドライで清涼感あるタッチが夏でも着られそうなぐらい快適です。フードには防水コーティング加工が施されているので、日本では梅雨時などでも活躍してくれそうですね。
ドレスとカジュアルの境界線が曖昧な昨今、街着と部屋着の境界線を行き来するのは、エレガントで機能的かつスポーティなウェア。都会人にとって必須とも言えるスタイリングアイテムでもあります。最上級のラグジュアリーを知るSEASEなら、そんなデイリーなワードローブにジョインすることも容易いでしょう。しかもクラス感溢れるオーラを放つ素材とデザイン。都会のアッパークラスライフを送る人々にとって、圧倒的な日常着となるはずです。
【商品のお問い合わせ先】
アマン オフィシャルサイト: https://store.aman.ne.jp/collections/men-sease
Photo : 鈴木泰之 / Styling : 堀内 亮志 / Hair&Make : SATOSHI ITO / Text : 池田保行 (ゼロヨン) / Design : 中野慎一郎 / Model : MISHA NATALI(CINQ DEUX UN) / Produce: 大和一彦