ASTILE house

FRAY

FRAY / フライ

1962年に現在も社長を務めるLucia Pacin女史が、スイス人であった祖母のレース工場を継ぐ形でボローニャにて創業した世界でも屈指の高級シャツメーカー。一貫して少量生産に拘り、女性ならではの繊細な仕事を施したエレガントなシャツ作りを特徴としています。

 

良いシャツの条件は素材、カッティング、縫製の3要素がいかにバランスよく高次元でまとまっているか、なのです。「FRAY(フライ)」が使用する素材は非常に厳選されたものばかりであり、160~200双の細番手な物がその中心。またシャツ地の宝石とも言われるCarlo Riva社の一番のカスタマーといえばその生地への拘りは推して知るべしです。

 

カッティングはシャツの生命線ともいうべき重要な作業で、通常は何十枚もの生地を重ねて機械で一気に裁断しますが、「FRAY(フライ)」はそれぞれのピースを1つ1つ型紙とハサミを使って手で切っていきます。なぜなら1枚1枚の生地の特性は微妙に異なるので、仕上がりを一定にする為に職人たちはカッティングの段階で調整するのです。

 

縫製はこの上なく繊細で、熟練した職人技が駆使されています。アームホールは地縫いをハンドで仕上げた後に、1cmに17ピッチという細かさでステッチが入れられ、外から見る限りでは細かなステッチが見て取れるだけという仕上がり。襟先などは表地と裏地、そして芯地が重なる厚さの出る部分ですが、彼らは針状の物で生地の端を器用に伸ばして縫う事で、薄くエレガントな襟を作り出します。その芯地は5種類もの中から生地と襟型の相性によって決められます。その他、マザーオブパールのボタン、身頃の本縫い部分の細かな縫製、独自のムーシェなど、その全てはエレガントなシャツ作りに特化しているのです。

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