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トガオシ。Vol.15戸賀流、トレンドの取り入れ方教えます。流行りのキャロットフィットは9.5分丈で、はきこなせ !

2018.07.18



できるオトナなら流行スタイルのヤリ過ぎは禁物です。

▲ピーティーゼロウーノ / 2プリーツ コットン&リネン パンツ

ファッション業界に身を置く者として、昨今のメンズファッションは、ボトムズシルエットが決め手なのは言わずもがな。ここ最近、「プリーツ入り」「テーパード」「九分丈」といったキーワードが各誌の見出しに躍るように、どうにもボトムズ事情が騒がしいのです。B.R.ONLINEでも最旬ボトムズ事情として「進化系パンツ」を打ち出しているとはいえ、ストレッチ混の細身テーパードといった誰にでも履きやすいシルエットをご紹介しています。

そもそもファッションピープルならいざ知らず、普段お仕事をお持ちのリッチな大人がファッションスナップに登場するお洒落なイタリア男の着こなしを真似てもリアリティがありません。お洒落は一歩先を行くよりも、半歩先ぐらいで気軽にトレンドを取り入れているほうが好ましいのは、過ぎたるは及ばざるの精神です。本誌スーパーバイザーの戸賀さんも同じ考えなのでした。

「年齢によってはファッショニスタを気取るのも限度があって、ヤリ過ぎは痛いだけ。お洒落過ぎたり最新のトレンドを盛り過ぎるのは、賢明な大人にはトゥーマッチだと思うんです。もちろん時代遅れなスタイルでは進化しない頭のカタいオヤジみたいで好ましくないのですが、適度に良い塩梅で流行やトレンドを取り入れていきたいですよね」。

至極真っ当、極めて良識的な戸賀さんの話しは、長年最先端のメンズファッションに携わってきたからこそのリアルなもの。つねに最新のファッションを追いかけるのは、ファッション専門の業界人ならばともかく、一般企業やIT業界の上級職・経営者には、“程よく”トレンドを取り入れることを期待する次第です。

ちなみに現在、ボトムズトレンドの最先端は「キャロットフィット」と呼ばれるシルエットです。その言葉が指し示すテーパードキツめのシルエットは、腰回りにプリーツが入ったゆったりふんわり&膝下を急激に絞ったテーパードシルエットをくるぶし丈で履くというものです。渋谷・原宿あたりの若者たちに支持されるこのシルエット、大人が取り入れるのは少々、勇気がいるものです。これを戸賀さんが、上手に取り入れる方法を教えてくれましたので、ぜひご清聴ください !


流行りのキャロットシルエットは「9.5分丈」が取り入れやすい。

「いまはめちゃくちゃ多いですけれども、ここ10年ほどはパンツのシルエットの選択肢は、それほど多くなかったように思います」と戸賀さんが仰るように、長い間メンズのボトムズは「美脚・脚長」「ノープリーツ」のスマートシルエットが主流でした。しかしいつの間にか、スキニーやワイド、テーパードなど様々なボトムズシルエットが共存する時代になっています。

だからといって大人世代が、なんでもはけるわけではありません。以前から申し上げているとおり、お洒落過ぎる大人は痛いばかり。できるオトコは、つねにファッションばかり追い求めているわけもなく、お洒落はあくまで仕事の次でいいんです。戸賀さんがファッション第一主義でないように、適度に楽しむほうが健全なのは言うまでもありません。そんななか、キャロットシルエットは曲者でした。

「これはかなり微妙な存在で、個人的には絶対履かないだろうなと思っていたんです。でも、ちょっと気になって試着してみたらメチャクチャ履きやすいんです! 腰回りのゆとりはリラックス感があって妙に楽ちん。裾丈は本来くるぶし丈なんだけど、短すぎるとファッションオタクみたいになっちゃうので9.5分丈をおすすめします。裾は先端が靴に触れないジャストレングスで、必ずダブルか、ロールアップにしてほしいですね」

御本人「目ウロコ」というように、キャロットシルエットのパンツは明らかに洒落て見えるけれども、ともすれば「服オタ」感がでまくるアイテム。それを絶妙なぎりぎり丈で履くことでリッチな大人のほどよいリラックス感を漂わせることができました。

「ルーズとまでは行かずとも、ほどよくゆったりなのは快適ですね。丈は靴に掛かるぐらいだと長すぎ、くるぶしが見えるぐらいは短すぎです。ノークッションでぎりぎり足首が見えるかな、見えないかな?ぐらいの丈にこだわることで、違和感のない大人のキャロットシルエットが楽しめるのだと思います」。

お洒落とは流行を鵜呑みにするのではなく、年齢や社会的な地位、個人的な趣味嗜好とも合わせて自分なりのチョイスをしてこそ。「メンクラだったら、もっと短く履かないと」と、30代の男性に向けるなら、また違った履き方を薦めることも明言されています。なんでもかんでも流行の受け売りするのではない、ファッションと戸賀さんとの関係が、インフルエンサーとして信頼を得ている所以なのですね。



戸賀 敬城 さん

1967年、東京生まれ。編集者。ハースト メンズ メディア ブランド アンバサダー。その他、多くのメディアや、ファッション、車、時計、ビューティー用品など、様々な有名ブランドのディレクターやアンバサダーを兼任している。 学生時代からBegin編集部(世界文化社)でアルバイト、大学卒業後にそのまま配属となる。1994年Men’s Ex(世界文化社)の創刊スタッフ、2002年Men’s Ex編集長に。2005年時計Begin(世界文化社)編集長、及びメルセデスマガジン編集長兼任。2006年UOMO(集英社)エディトリアル・ディレクター就任。10代目MEN'S CLUB編集長。エスクァイアBBB日本創刊編集長。レクサスマガジン「ビヨンド」元編集長(ハースト婦人画報社)

>>「トガブロ。」




CREDIT
Producer : 大和一彦 / Photographer : 鈴木泰之 /
Writer : 池田保行 (ゼロヨン) / Designer : 中野慎一郎
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