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De Petrillo STYLING / 2017AW vol.1世界中の男たちを虜にする De Petrilloのモダンスーチング

2017.09.12

ミラネーゼならトレンドを巧みに取り入れて

名うての職人たちが腕を競うナポリ仕立てを、マシンメイドで実現するデ・ペトリロ。B.R.ONLINEでは、年2回日本を訪れるペトリロ氏にインタビューを敢行するなど、以前からこのブランドに注目してきました。毎シーズン、素材や色柄、シルエットを改良し続けるデ・ペトリロのコレクションは今季もさらなる進化を遂げています。デ・ペトリロのネイビースーツが1着あるだけで、こんなにも幅広く着こなせるという実例を各都市をイメージしたスタイリングでご紹介しましょう。

オーセンティックな3ボタン段返りのジャケット「NAPOLI」モデルに、プリーツパンツの組下を合わせたスーチング。ドロップは8と強めに絞り込まれています。ハーフキャンバス仕立てですが、芯地をこれまでより柔らかいものに変更しているためフォルムも着心地も、さらにソフトになりました。

使われている素材は、キャバルリーツイル。斜めに美しい畝が浮き上がる目付け440g/㎡という厚手の生地は、騎兵隊の制服にも用いられスポーティな印象があります。しっかりと打ち込みがよく耐久性が高いため、単品ジャケットに使われがちですが、デ・ペトリロはドレッシーなスリーピーススーツに仕立てました。

2ポケットのシンプルなジレを組み合わせた都会的なスリーピース。より今風にコーディネートするなら、レギュラーカラーのシャツにトレンドの英国を意識させるペイズリーのタイを合わせて。白シャツではなく、あえてグレーというシックな色を選ぶあたりがミラネーゼらしい洒落心。足元は最上級のエレガンスを醸すホールカットシューズでキマリです。


知的なパリのジェンツは
狭いVゾーンをシャツ色で遊ぶ

ネイビースーツにベージュのシャツを合わせるスーツコーディネートは、ともすれば野暮ったくなってしまうもの。グレーやブラウンなどのスーツには同系色コーデに使うこともありますが、ドレッシーなダークスーツには合わせにくいので敬遠しがちです。でも絶妙なバランス感覚を持つパリのジェントルマンなら、こんな色気のある着方もできるんです。

ワイドカラーのシャツは発色のよいイエローベージュ。甘さのあるこの色を、ダークブラウンのタイで引き締めれば、さりげなくシャツ色も引き立ちます。それにVゾーンの狭いスリーピースだからこそ、この着方ができるといっても過言ではありません、スリーピースなら、こんな洒脱なカラーリングでネイビースーツを着こなすのも知的なパリジャン風の遊び方といったところでしょうか。


ノーブルな英国紳士のように
鮮やかな色柄タイを楽しむ

質実剛健な英国紳士は、伝統と格式を重んじる型にはまった着こなしを好むと思われがちです。たしかに紳士服の基本ルールは英国で脈々と受け継がれてきたものであり、いまも最高位は英国王室の着こなしにあるとされます。スーツの着方は、英国に従うというのは世界的な不文律でありグローバルスタンダードなのですから。

しかしそのぶん英国紳士は、ルールの範囲中で最大限にスーツを楽しみます。たとえばいま巷で大流行しているタブカラーやピンホールシャツは、本来英国フォーマルの定番衿型だったものです。これを日常に着るなんていうフォーマルウェアのカジュアル化は、ルールを知っているからこその英国紳士ならではの応用テクなのです。

ここではピンホールカラーのシャツを合わせて、英国紳士を気取ったスタイリングです。カラーバーで襟羽根を留めるタイトな襟もとに、タイはノットを小さく結んで合わせます。このあたりもネクタイの結び方を何種類も知っている英国流です。鮮やかなカシスカラーのタイを選ぶとは、なかなかに冒険的ですが、ロンドンのジャーミンストリート界隈の紳士なら、なんなく着こなす高度な技です。Vゾーンの狭いスリーピースならタイの覗く分量も少量ですので、どなたでもトライしやすいのではないでしょうか。


ナポリスーツは、カジュアルに着こなしてこそ

グレーのダブルはデ・ペトリロの定番モデル「VESUVIO」。6Bダブルにパッチポケットというスポーティなデザインですが、これをしっかりタイドアップして着るのは、当たり前過ぎて面白味に欠けるというもの。デ・ペトリロのスーツの魅力を半分しか味わえていないといえましょう。

クルーネックのニットをインに、襟もとにはプリントのスカーフを巻いてカジュアルにスーツを着流すのは、いかにも今季的な着こなし方です。これってナポリの男たちの間では流行に関係なく、年中通して見られるこなし方。とくに今年はTシャツ&ジャケットの着こなしが定着しただけに、世界中のお洒落紳士たちのあいだで、こんなカジュアルなスーツの着方が流行りそうです。仕事着としてのスーツではなく、普段着的にスーツを楽しもうという自由な感性を感じさせるのがデ・ペトリロ、いやナポリ流のスーツの楽しみ方なのですから。


CREDIT
Producer : 大和一彦 / Styling & Direction : 四方章敬 / Photographer : 川田有二 (Riverta) / Hair&Make : Takuya Baba (SEPT) / Writer : 池田保行 (ゼロヨン) / Designer : 中野慎一郎 / Model : EDUARD BADALITA (Donna)
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