2022.03.08
スラックスを穿くと「ジャケットを着なきゃ」と思いがちですよね。ベルウイッチの名作「スコッチ」は、クラシック仕立てのスラックスでありながら、モードな感性をも併せ持つボトムズです。だからこそ、ジャケットスタイルに囚われることなく、今風の自由な着こなしに合わせられるのです。
・ベルウィッチ / 2プリーツアジャスター付きパンツ 31900円
・ペリーコサニー / スエードスリッポンスニーカー 35200円
・バグッタ / リネンブルゾン 35200円
・フェデリ / クルーネックTシャツ 22000円
美脚・脚長、ワイドテーパードなど、パンツがスタイルを左右する時代に、ドレスパンツの筆頭株はベルウィッチの「スコッチ」で間違いないでしょう。2インプリーツのサイドアジャスター式でベルトレスで穿くスタイルは、これまでのクラシックなスラックスの概念を覆す斬新なもの。ジャケットスタイルはもちろん、カジュアルなスタイリングもモダンにこなせるとあって、数あるベルウイッチのコレクションのなかでも主役級の存在感を放っています。
たとえばこんなふうにトップスをショート丈のブルゾンにしたスタイリングの場合、腰回りのゆとりあるシルエットが着こなしのポイントになります。ベルトをマークしないぶん+モードを感じさせるスマートなスタイリングとなっていて、むしろジャケットよりこちらが今春の主流です。ポリエステル混ウールサージならではの美しいドレープも見事なカーキベージュのカラーは今季の新作。スエードスリッポンとの相性も抜群で、軽快なのにエレガントなスタイリングとなっていることがおわかりいただけるでしょうか。
・ベルウィッチ / ストライプ 2プリーツアジャスター付きパンツ 35200円
・ペリーコサニー / スエードスリッポンスニーカー 35200円
・フェデリ / クルーネックニット 40700円
こちらは春夏らしいシンプルかつ爽やかなスタイリング。トップスはジャストフィットのクルーネックニット1枚でも、ボトムズに余裕あるシルエットをもってくると一気に鮮度が上がります。ここでストレートなグレスラや、デニムを合わせたりでは、こうはいきませんよね。
素材バリエーションが多彩なスコッチですが、こちらはストライプ柄が入っています。しっかりクリースを入れて穿くなら足元はドレス靴と思われるかもしれませんが、やはり今どきはスエードのスリッポンスニーカーぐらいで軽快さをアピールしたいとところ。こういう組み合わせ方ができるのも、スコッチがドレスとモードのハイブリッド感があるからなのです。
スコッチのウエストはベルトループがなくサイドアジャスターで調整します。ベルトを使わないパンツというのは、ウエストサイズがぴったり合っている証拠として、かつてはマスプロダクト的な工業製品ではなくオーダーで仕立てたサルトリアの逸品であることを示していました。そのため見る人が見れば、上質なパンツを穿いていることをアピールすることになるのですが、いまどきはむしろベルトを使わずすっきりと見える腰回りにこそ新鮮味があります。ベルトの窮屈さから脱却して、イージーでリラックスした雰囲気が出せるのもスコッチの新たな魅力となっているのです。
・ベルウィッチ / コットン&リネン 2プリーツアジャスター付きパンツ 35200円
・フェデリ / ショールカラーニットカーディガン 84700円
・フェデリ / クルーネックTシャツ 22000円
・フラテッリジャコメッティ / ローファー 107800円
黒のパンツは+モードなスタイリングには定番のセレクト。ここでもスコッチならこの見事なテーパードラインがモダンな気分を加速してくれます。トップスはゆるりとニットカーディガンを羽織りながら、足元はレザーのローファーで固めることで上品な印象にまとめてみました。硬軟のバランスを上手くつかったコーデイネートに仕上がっています。
ちなみに、このスコッチはリネン混という、見た目よりはるかに爽やかな素材感です。黒いリネンにはあまり印象がないかもしれませんが、遠目にはドレッシーな黒スラながら近くで見るとほどよく着こなれて見えるというもの。リネン混のスラックスがドレスとカジュアルを行き来できるというのも、スコッチならではです。
左から
・ベルウィッチ / トロピカルウール 2プリーツアジャスター付きパンツ 31900円
・ベルウィッチ / ストライプ 2プリーツアジャスター付きパンツ 35200円
・ベルウィッチ / コットン&リネン 2プリーツアジャスター付きパンツ 35200円
素材のバリエーションが豊富なスコッチ。今季、新たなボトムズの選択肢として確かなラインナップです。もともとベルウィッチはクラシックブランドのファクトリーとして稼働してきただけに、仕立ては上質なスラックス然としていながら、斬新なシルエットに+モードな印象が漂います。スコッチはグルカパンツをベースにしているので、ウエスト~ヒップ周りはゆったりとドレープが浮き上がるぐらいの余裕がありながら、膝から裾へほどよくテーパードするラインがいかにも今風。穿いてみれば、革靴もスニーカーも似合う絶妙なテーパードラインを実感できるはずです。
Producer : 大和一彦 / Styling & Direction : 四方章敬 / Photographer : 酒井貴生 (aosora) / Hair&Make : Takuya Baba (Sept) / Writer : 池田保行 (ゼロヨン) / Designer : 中野慎一郎 / Model : Eduard Badaluta (donna)