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トガオシ。Vol.7ベルルッティはリッチなオトナたちの共通言語です

2018.04.23



「革モノはベルルッティを巴つかいします」

この日はきっちりタイドアップした戸賀さんを青山界隈でキャッチ。ブリーフケースを携えて、ビジネス然たるスタイリングも堂に入っております。ネイビースーツがお好きなことは、よく知られていますが、この日は靴も鞄もネイビー系に寄せていて、トータルで戸賀さんのカラーがよく表れたコーディネート。スーツは戸賀さんがディレクターを務めるヒルトンでした。シルエットは無理のないスリムなもので、ネイビーのウィンドーペーン柄は大人でも若々しく見せてくれます。

「じつはこれ、秋冬用なんです。グアベロのディナミコというスーパー130’s生地を使っているのですが、今日みたいに肌寒い日は着心地を試すのにちょうど良いかな、と思って着てきちゃいました(笑)。今春からお手伝いさせていただいているのですが、コレクションには僕好みの色柄の生地を多数加えてもらっているんです」

靴と鞄はいま一番愛用されているベルルッティ。戸賀さんがベルルッティを愛用するようになったのは、10年ほど前のこと。当時、ベルルッティがクリエイティブディレクター制を導入して、ウェアと革小物のコレクションを展開するようになってからなのだそうです。

「それ以前に、なんというモデルか覚えていないのですが、青山一丁目のお店でノルウェイジャン製法のスクエアトゥの靴を買ったことがあったように思います。記憶が薄いのは、その頃はまだベルルッティの魅力がわからなかったんでしょう。それから何年かして、ベルルッティの代表的なモデル、アンディに出会ったんです。これが僕の足にぴったりで驚きました。それから、もう何足もアンディを愛用しています。財布もベルルッティです。ちょっと大きめのオーガナイザーで、パスポートやスマホを入れて機内に持ち込むのにちょうどいいサイズなので。財布の寿命は3年と決めているので、来年は買い替えるつもりなんですが、お店に顔を出すたびに磨いてもらっているのでパティーヌの調子もいい。なので、これはたぶん誰かにあげちゃうと思います。」

ふと気づいたんですが、もしかしてベルトもベルルッティですか?

「今日はそうですね。これ去年だったと思うんですが、スクリットがゴールドのシリーズがあったんです。そのときに買ったものだと思います」

ジャケットのボタンを止めれば目立たないベルトですが、戸賀さんはしっかり靴、鞄、ベルトの革モノ3点をコーディネートされていました。戸賀さんは、この3点揃えを「巴」と呼んで、よく話題にしていらっしゃるようです。


「アンジュールは仕事用にちょうどいいブリーフです」

横一文字に配されたジップポケットが目印の「アンジュール」は、ベルルッティを代表するブリーフケース。書類などの持ち歩きに手頃なサイズに加えて、ベネチアンレザーの美しいパティーヌに気品が漂います。こんな鞄を手にして受付に現れたら、受付嬢も目がハートでしょうね。

「もうひとつ2室構造のドゥジュールも持っていて、そちらのほうが容量があって出張などには使いやすいのですが、アンジュールは軽量だし薄型でスマートに持てるので、持ち歩きやすいように思います。僕の場合、この斜めに入ったグラデーションパターンが特徴で、ワンシーズンだけ登場していたモデルなんです。もし万が一、だから誰かと被っても、このパティーヌの仕上げまで被ることは無いんじゃないかな。ネイビーベースだから、いつものスーツに合わせやすいし、多少カジュアルなときにも持てて便利なんです」


「もうすぐ6足めのアンディが届く予定です」

靴はもはや戸賀さんのアイコンともいえるアンディ。4代目当主、マダム・オルガがアンディ・ウオーホルのために作ったローファーの名品を戸賀さんはことのほかご愛用です。その理由は、オンにもオフにも似合うこと、そして、ご自身の足にぴったりなラストであることとだそうです。

「最初の一足はグレーだったんですが、それからネイビー、ブルー、ダークブラウン、そしてブラック。2足目のネイビーはサドル部分をアリゲーターにしています。今でも宝物です。今、狙っているのは濃い色のブラック。どんなパティーヌで仕上げようか考えているところです。アンディ以外にも持っているのですが、結局コレばかり履いてしまうのは、やはり履き心地ですね。オーダーするのでなければ、靴って結局自分の足にあった木型が一番いいと思うんです。アンディは一日中履いていても、痛いとかもないし、すごく足が楽なんです」

先日購入したレースアップタイプのベルルッティは、ストレッチャーにかけて足当たりを修正しているところなのだとか。戸賀さんのアンディ愛は、別格なのでしょう。


「ベルルッティはコミュニケーションツールなんです」

いまや絶対的なベルルッティファンである戸賀さんです、実はベルルッティは“自分のため”であると同時に“人のため”でもあると言います。それはどういうことなのでしょう?

「ベルルッティは、僕の周りでもリッチな人たちからとても人気があります。共通言語といいますか、あのときのショットが良かったよね、とゴルフの話しをするように、新しいコレクション良かったよね、とベルルッティの話しができるんです。同じアンディでも今度はどんな色にしようと思っているとかパティーヌの好みについて話しができたり、食事などの会計時にスクリット入りの財布を持っていることがわかると仲間意識が芽生えたり。知らない人からは、それいいね!と褒められることが多いので、じつは靴のブランドなんですよと教えてあげることも。ベルルッティは富裕層のコミュニケーションツールなんです」

自分で愛用していると同時に、人とのコミュニケーションに役立つことも考えてベルルッティを所有するという戸賀さん。服も時計も、単なる自己満足ではなく、価値観を共有出来る人たちとのコミュニケーションツールとして持つという話しを以前伺いましたが、ベルルッティもそうだったんですね。

「富裕な人達に向けた商品やブランドをご紹介するというお仕事をしていますので、そういう人になれたらいいなぁと言う思いもあります。最近、レディスが始まったので女性とのコミュニケーションツールにも使える様にもなりました。ただ、家内と店に行くと革小物をねだられることがあるので、それはそれで…(笑)。でも店に持って行けば、無料で革製品を磨いてもらえるサービスは嬉しいですね。そのためだけに足が自然に向いてしまいます」

奥さまにベルルッティを買って差し上げる機会が増えるのも仕方ないことですね。



戸賀 敬城 さん

1967年、東京生まれ。編集者。ハースト メンズ メディア ブランド アンバサダー。その他、多くのメディアや、ファッション、車、時計、ビューティー用品など、様々な有名ブランドのディレクターやアンバサダーを兼任している。 学生時代からBegin編集部(世界文化社)でアルバイト、大学卒業後にそのまま配属となる。1994年Men’s Ex(世界文化社)の創刊スタッフ、2002年Men’s Ex編集長に。2005年時計Begin(世界文化社)編集長、及びメルセデスマガジン編集長兼任。2006年UOMO(集英社)エディトリアル・ディレクター就任。10代目MEN'S CLUB編集長。エスクァイアBBB日本創刊編集長。レクサスマガジン「ビヨンド」元編集長(ハースト婦人画報社)

>>「トガブロ。」


CREDIT
Producer : 大和一彦 / Photographer : 鈴木泰之 /
Writer : 池田保行 (ゼロヨン) / Designer : 中野慎一郎
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