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ドレスシャツは、時代を超えて愛される定番アイテム。フォーマルなシーンからカジュアルな日常まで、シャツ１枚でさりげなく品格が備わり、着る人の個性を引き立ててくれます。多彩なスタイルに対応するシャツの魅力を、伝統とトレンドが絶妙に織り交ぜるナポリシャツの秀作、フィナモレからご紹介します。

“羽織る”がキマる緑タグのスポーツシャツ

・フィナモレ/コットンカシミアジャージースポーツシャツ/PANTELLERIA(パンテレリア)/A4001J/3colors ¥48,400
・ベルウィッチ/シャーリングワンプリーツパンツ ¥41,800
・ペリーコサニー/メンズ スリッポン ¥46,200

シャツを羽織る。ただそれだけのスタイリングがこなれて見えるためには、襟型や身幅、着丈などのバランスを見極める必要があります。ドレス用に仕立てられているシャツは、パンツに裾をインすることを前提に仕立てられているので着丈が長すぎていたり、ジャケットを着ることを前提に身幅が狭すぎたりすることも。手持ちのシャツのなかで、羽織ってもキマるシャツとキマらないシャツがある理由はここにあります。

白Tの上から羽織るだけでスタイルがキマるのは、フィナモレの緑タグのスポーツシャツのシリーズです。フィナモレは1925年創業のドレスシャツのファクトリーでしたが、緑タグのスポーツシャツの登場で、「カジュアルに羽織るシャツ」のブランドとしての地位を確立しました。袖付け、ボタン付け、ガゼット付けの３工程はハンドメイドで施されています。

数あるコレクションのなかでも「パンテレリア」は、台襟と襟羽根が一枚仕立てになったワンピースカラー。ノータイでも襟もとが柔らかく開きます。素材にはコットン&カシミアのジャージー生地を採用しているので、伸縮素材ならではのリラックス感がありながら、上品さも忘れてはいません。ほどよいフィット感でエフォートレスな着こなしができるだけに、気温差のある季節の羽織シャツとしてぴったり。秋の軽やかな風に翻る、気軽なコーデが楽しめます。

裾だしの着丈がポイントなカッタウェイシャツ

・フィナモレ/コットンストライプスポーツシャツ/SIMONE(シモーネ)/C0510 ¥39,600
・ロイロジャース/ スリムテーパードジャージーデニム/LEONARDO(レオナルド) ¥33,000
・ペリーコサニー/メンズ スリッポン ¥46,200

グリーンのストライプシャツもフィナモレの緑タグ、スポーツシャツのカテゴリーです。ストライプの縞幅はやや太めなので、一枚で着たときもトップスが個性を放ちます。裾丈がほどよいので、裾出しでラフな着こなしてもサマになりますが、もちろんタックインしてタイドアップも可能です。

タイドアップしたときに襟元が端正にキマるのは、フィナモレの定番襟型の「シモーネ」ならでは。定番「セルジオ」よりも、やや小ぶりなので、襟元がキュッとタイトに仕上がります。ノータイのときも襟羽根が水平より少し切れ上がったように開くため、エレガントに見えますし、タイドアップをした時も襟開き角度が絶妙。クラシックなセミワイドより新鮮味があって、シャツ好きの方からも高く支持されています。

ホワイトデニムに合わせてカジュアルに羽織るなら、襟元のボタンは２つ、裾のボタンを１つ外して無造作な着方が似合います。ただし、しっかりプレスして襟羽根はパリッとさせたいところ。袖のターンナップもわざと無造作にして、ドレスシャツを着崩す感覚がポイントです。

ノータイでもVゾーンがキマる立ち上がりの美しさ

・ボリオリ/2Bジャージーシングルジャケット ¥140,800
・フィナモレ/コットンピンオックススポーツシャツ/SIMONE(シモーネ)/C0217/2colors ¥42,900
・ベルウィッチ/ガーメントダイコットンストレッチノープリーツスリムパンツ ¥33,000

こちらのジャケットスタイル、インの白シャツは上掲のストライプシャツと同じカッタウェイカラーの「シモーネ」になります。襟元に立ち上がる高い襟羽根が伊達者なスタイルですが、台襟はそれほど高すぎないので、以前流行ったナポリスタイルのような打ち出しの強さは感じさせません。

コットンピンオックスのドレス素材を使い、緑タグのスポーツシャツ仕立てにしているのですが、しっかりドレス顔なところはフィナモレらしいところ。このままタイドアップをしても襟元を端正に引き立ててくれます。

前立ての切れ上がりの美しさは流石のひと言。ノータイでVゾーンの美しさをキープしたいとき、胸元のボタンをひとつ多く外しても、しっかり引き立ててくれます。もちろんジャケットを脱いでも、白シャツの上品さのなかにそこはかとなく男の色気が漂うのは、シャツを着こなすナポリ男たちに愛されてきた系譜があるからこそ。どんな着方もサマになる万能な白シャツとしては、フィナモレの右に出るものはいないでしょう。