
2023.12.14
冬の挿し色事情について、戸賀さんに相談してみました。無理やりテーマカラーを決めなくても、簡単に1点加えるだけで新鮮なスタイリングができるのは定番カラーのニットでした。冬になるとついつい、暗いトーンのアイテムばかりになってしまうという方、必聴です!
▲ セッテフィーリカシミア / BR別注 タートルネック ニット(カシミア)
▲ タリアトーレ / ウール&ナイロン 4B ジャケット
冬になると、黒ずくめのコーディネートが多くなってしまうという方は少なくないかと思いますが、戸賀さんはいつも上手な大人のカラーリングをされています。
「挿し色って、大人に必要なテクニックだと思うんだ。ベーシックカラーを大事にしながら、その年ごとに自分なりのテーマをもった色のアイテムを挿すってことを心がけるだけで、大分違って見えるんじゃないかな。それじゃ、何色にすればいいの? って思われるかもしれないけど、簡単で誰にでも似合う色となると爽やかなブルー系のニットじゃないかな。」
そう言えば、なぜか冬になるとブルー系のアイテムを着ること、なんとなく控えてしまっていたのかも…。ネイビージャケットやサックスブルーのシャツなら通年アイテムなので、誰もが持っていますが、ブルーのニットというのは盲点でした。
「寒くなると、ついつい黒い冬アウターを引っ張り出してきがち。そこへ黒いニットやブラックデニムを合わせちゃうと、全身真っ黒になっちゃう。それはそれでカッコいいけど、そこをあえて白パンやグレスラでグラデーションにして、一点ブルーのニットを挿してみる。これだけでも違って見えるし、冬のスタイルに軽さがプラスできる。寒色だけどアクティブ感もあって好印象じゃないかな。」
たしかに白・黒・グレーにブルーを挿すことを心がけるだけで冬のコーディネートが新鮮です。意外とこんな簡単なスタイリングを忘れがちでした。今日の戸賀さんはセッテフィーリカシミアのタートルネックニット。ボディスペックをBRが別注した、リラックス感あるシルエットが特長ですが、ここに戸賀さんは時計をブルーフェイスで合わせているあたりも見習いたいですね。
「ブルーは白黒グレーといったモノトーンの挿し色として使えるだけでなく、ネイビーを活かしてくれる色でもあるんだ。ネイビーブレザー、ネイビージャケット、それからインディゴブルーのデニムも新鮮にしてくれる。最近ちょっと飽き気味だったネイビーも、また新たな気持ちで着こなせるよね。」
▲ セッテフィーリカシミア / BR別注 カシミアニット プルオーバーパーカー
▲ グランサッソ / ミドルゲージ クルーネック ニット
▲ フェデリ / クルーネック ニット(re-cashmere)
戸賀さんがピックアップした冬のブルーのニットは、水色、サックス、ターコイズ、etc.、明るいトーンが決め手の大人のブルーです。
「どれもイタリアブランドならではのブルーの発色がきれい。右から、ちょっとくすんだ色目のパーカーは戸賀も所有しているセッテフィーリカシミア。さりげなくラグジュアリーな肉厚カシミアだね。真ん中は鮮やかなターコイズブルーのグランサッソ。ミドルゲージのヴィンテージフィニッシュ(製品染め)は、シームやリブのアタリ感がこなれ見えするポイントです。左のフェデリは「Re-cashmere」と名付けれられたブークレ調のカシミア混。製造工程で抜け落ちたカシミアを採取したリサイクルカシミアは、SDG'sに取り組む企業姿勢を示してるんだ。」
それぞれに個性あるブルーのニット。戸賀さん風に1点使いで着こなすだけ、この冬、心持ちまで暖かく過ごせそうです。