
2018.12.06
ナノ・ユニバースのメンズディレクターとして、戸賀さんが今季別注モデルをオーダーしたのはシューズブランドWH。そう、B.R.CHANNELでもお馴染みの干場義雅さんとシューズデザイナー坪内浩さんがコラボする大人気シューズブランドです。
「真冬でもソックスは履かない!(見えないやつは履きます。テヘ♡笑)」というのが定番の戸賀さん。今日のカジュアルなスタイルには、ビットローファーを素足履き。そのローファー、もちろんイタリアの“G”ですか?
「このビットローファー、ナノユニバースがWH(ダブルエイチ)に別注したモデルなんです。」
WHはご存知、干場さんがシューズデザイナーの坪内浩さんとコラボしたシューズブランド。インポートシューズの輸入販売代理店マグナムの創立メンバーにして、数々のブランドを日本に紹介してきた坪内さんは2008年に自身のブランドを立ち上げます。その後、以前から親交のあった干場さんとは互いの家が近いということもあり、近所で飲みながら「日本製の、東京発の靴を世界へ」という意見で意気投合。互いのイニシャルに含まれるHを重ねる意味を込めたダブルH→WHがスタートしたのは2015年のことでした。
「WHの人気のほどは今さら僕が言うまでもありませんが、ナノ・ユニバースとコラボするにあたり僕好みのテイストを盛り込みました。仕上がりには大満足! 何しろ、僕が愛する靴のいいところ全部入りなんですから!」
「まずは、なんといっても馬具をモチーフにしたビット。いまこのタイプのビットローファーは本家でも乗せモカタイプはあるようですが、このオーバーラップモックのタイプは大人気で世界中で品薄状態。前回のイタリア出張では、僕も買えませんでした。ゴールドのビットはブラウンに、シルバービットはグレーのモデルに合わせています。」
黒じゃなくてグレーというこの色、微妙なグラデーションカラーはもしかして?
「その、もしかしてを無理にお願いした色染め仕上げです。インラインには絶対にないカラーなんで、ひと目で別注とわかりますよね(笑)。ライニングやヒールタブの色も変えているんです。」
なるほど、つまりは戸賀さんが愛するイタリアとフランスのラグジュアリーブランドの気分を盛り込んだというわけですね。それにしてもこの靴、軽くてソールもふかふか。とても履きやすそうです。
「インソールがカップインソールになっているのは、WHのポイントです。ドレスシューズなのにはスニーカー感覚の履き心地を実現している秘密です。ミリタリー風のボリューム感あるラストとコバの張り出しは、裾幅の細いいまどきの進化系パンツにも似合います。それに、個人的に一番気に入っているのはアウトソールなんです。」
靴を裏返して見ると、ビブラム社のウルトラライトソールを採用していることがわかります。ラギットなソールを組み合わせたビットローファーは、かつて本家にもありましたね。
「じつはこのウルトラライトソール、通常のメンズシューズのソールより、5mmほどヒールが高いんです。それにカップインソールを組み合わせているので、背が高くなる効果があるんです。昔、僕が手がけていた雑誌で背高ブーツという人気企画があったんですが、それを彷彿とさせる背高ビットローファー。脚長効果抜群な自信作です!」
Producer : 大和一彦 / Photographer : 鈴木泰之 / Writer : 池田保行 (ゼロヨン) / Designer : 中野慎一郎