
2022.08.08
ジェンダーレス、ボーダーレス、エイジレス、etc.。旧態依然たる価値観に縛られた境界線は曖昧になり均質化していく。ルールは崩壊し、ただ個々人の思考と志向に帰依するのみ。ならばスタイルは作り手の意志を受け継ぎながらも、着る人の意識に委ねられるはず。REIKAが着るメンズスタイルには、彼女の意志が映し出されている。
・サイレンス / スエードライダース
・ピーティートリノ / ノープリーツパンツ
・ブラン / サングラス
サイレンスのライダースに漂う色香。それはライダーの命への執着と、ジェンダーへの挑発か。選んだのはダブルブレスト。黒のスラックスと合わせて羽織る着方は、バイカーウェアとクロージングとの垣根を悠々と越えていくもの。革はスムースではなくスエード、しかもカーフでもラムでもない、ゴートというセレクト。そこに誰とも迎合しないREIKAの強い意志が表れている。
・ピーティートリノ / ブルゾン
・セッテフィーリカシミア / ジップアップパーカ
・ピーティートリノ / Active 裾ジップパンツ
シルクプリントのジップアップブルゾンは、新生ピーティトリノを象徴するもの。「鐙(あぶみ)」や「轡(くつわ」など、馬具のプリントが艶やかな貴族階級の趣を湛えている。モードとラグジュアリーの邂逅は、80年代のリュクスのなかにあった。現代のモードに組み込まれるのは、スポーツウェアのスピード感。より早く、正確に、そして力強く咆哮している。
・タリアトーレ / ジャケット
・アンティーチポ / パーカ
・アンティーチポ / リブパンツ
チェック柄がトラッドな大人の雰囲気を醸すタリアトーレのジャケットは、カットソー地のパーカに重ねて。ドレスシャツでは表せないルール無用のスタイリングはリブパンツの存在感に。テイストもスタイルも、年齢も国籍さえも問わないフリースタイル。何事にも囚われないREIKAの自由な感性にクローズアップしたら「いま着たい服」というシンプルな解に辿り着く。