
2021.12.16
寒さが厳しい冬、ニットを着ない日はないですよね。自他共に認めるニットマスターの戸賀さんも、毎日ニットをスタイリングに取り入れています。しかも厳選したカシミアだけを、上手にローテーションしているんです。
▲ フェデリ / タートルネック ニット (CASHMERE)
「カシミアって軽くて柔らかいと思われてるけど、実際はそういうわけでもないんだよ。本当に上質なカシミアは、そこそこ目が詰まってて、しっかりウェイトもあってタフなものだからね。真冬でもアウターがいらないぐらい風も通さない。いいカシミアはしっかりしていて型崩れもしにくいものなんだ。」
等級を表示する規定のないカシミアは、流通量が生産量の4倍と言われるだけに、確かな品質のニットを買うためには信頼できるブランド選びが肝心ですね。
「戸賀もいろいろなカシミアを着てきたけれど、品質と同時にシルエットやデザインまで納得いくブランドは決して多くない。コスパも言い出すと、もっと少なくなってくる。そんななかでも納得の行くカシミアブランドのひとつがフェデリなんだ。」
フェデリは派手なデザインは一切手がけず、シンプルなカラーカシミアを実直に作り続けるブランド。シルエットはほぼ完成の域にあるので、いつでも同じモデルが買える安心感あるブランドです。
「ここんちは糸から自社で手掛けているから、高品質なのに価格が抑えられるんだ。クルーやVはもちろん、今年はタートルネックを買い足したよ。ジャケットのインに着るのに最適なフィッティングが見事! BRはタグを別注してるから、すぐにわかる。カシミアの奥深さを体感するなら、断然フェデリだね。太鼓判だよ!」
▲ セッテフィーリカシミア / BR別注 カシミア ジップアップ ニットパーカー
「冬の差し色使いに嬉しい発色の良さもカシミアの魅力のひとつ」という戸賀さん。カシミアは原毛の特徴から、染料の浸透が良いため、美しい色が醸せるのが特徴です。
「ニットは色を着たいもの。セッテフィーリ カシミアのカラーパレットにはトレンドがあって、今季らしい提案色があるのもいいよね。それとデザインも、進歩的。シンプル&ベーシックなアイテムだけでなく、パーカーやカーディガン、コートといった幅広いアイテム展開があるのもここんちならでは。それでも上等級にこだわっているから、カシミア品質は間違いなし。袖を通せば、一発でわかるよね。」
しっかり厚手で目の詰まったセッテフィーリのカシミアは、あきらかに「ほかと違う!」が体感できる上等級。「その体験こそが、最大の魅力なんだ」と戸賀さんは言います。
「カシミアはステイタスであり、上質を知る人たちの間で通じあう言語と言ってもいい。本物のカシミアを知っている人たちと、その喜びを分かち合えることがラグジュアリーの本質なんだ。100枚の安物より1枚の本物。一枚のカシミアニットが人生を豊かにしてくれるのなら、この価格は決して高くないって思えるよ。」
Producer : 大和一彦 / Photographer : 鈴木泰之 / Writer : 池田保行 (ゼロヨン) / Designer : 中野慎一郎