
2021.08.19
普段からTシャツ代わりにニットを着ている戸賀さんは、シーズンが始まる前に、まとまった枚数を買い揃えるのがお約束です。そろそろ今秋のニット探しを、ということで、ニットの試着祭りが始まったようです。
セッテフィーリ カシミアは、戸賀さん愛用ブランドのひとつ。BRでは、スタンダード&ラグジュアリーなニットを毎シーズン別注しています。
「BRの別注セッテフィーリは、袖と裾のリブを細くしてあって、程よくゆとりを感じられるフィッティング。着丈や袖丈も今どきなバランスで、カジュアルなカットソー感覚なのにラグジュアリーなシルク×カシミアところが気に入ってる。ベーシックカラーと挿し色、全部で9色ラインナップされてるんだ。」
最近は以前よりもカラフルなニットが気になってるという戸賀さん。試着祭りの一着目から、ターコイズブルーやグリーンといったカラーをピックアップしています。
「年齢とともに男はコンサバになりがちだよね。着慣れているから安心感があるし、コーディネートに頭をつかうのも面倒になってくるでしょ。でもそれじゃ、オヤジからジジイに老け込んじゃう。オトコとして現役なら、ファッションはいつまでもトライしていたいよね。」
▲ セッテフィーリカシミア / BR別注 クルーネック ニット (カシミア&シルク)
オフホワイト / ダークグレー / ターコイズブルー
ブラック / ライトブラウン / サーモンピンク
グレー / ネイビー / グリーン
じつは戸賀さんも、50歳を越えてからカラーニットは“食わず嫌い”だったってことに気がついたそうです。
「モノトーンに差し色するだけで、コーディネートはもちろん、気分もガラリと変わるんだよね。カラーニットは白や黒と合わせるのが定番だけど、ブルーデニムや千鳥格子のパンツと合わせてもいいと思うよ。」
男は社会的なステイタスやライフタイルも含めて、自分を演出するために服を着るもの。イメージを作るのは大切ですが、枠に囚われ過ぎては小さくまとまってしまいがちです。
「戸賀も長くメンズ誌編集長っていう自分を演出するための服を着てきたけど、クロゼットがネイビースーツとネイビージャケットばかりになっちゃってた(笑)。独立して開放されて、カラーニットを試したことで、新しい自分に出会えように思えるんだ。」
▲ セッテフィーリカシミア / BR別注 Vネック ニット (カシミア&シルク)
オフホワイト / ネイビー / ターコイズブルー
グレー / ダークグレー / ブラック
ライトブラウン / サーモンピンク / グリーン
白は戸賀さんの定番色。ホワイトデニムと合わせて、全身白で着るのが戸賀さん流です。
「今回はVネックもトライしてみたんだ。Vってチャラ見えすると思ってる人もいるけど、上質なシルク×カシミアのVネックは、全然チャラさがなくて上品やオトナの余裕すら漂うんだ。それに、このBR別注は一枚で着ても上品に見えるように Vの角度と深さが設計されている。いままでVネックを敬遠してきた人は、白から試してみてほしいよね。」
こちらも上掲のクルーネック同様、BRならではの別注モディファイがされています。カットソー感覚で気軽なルックス、それでいてラグジュアリーなニットの質感が着る人のステイタスを格上げしてくれます。
▲ セッテフィーリカシミア / BR別注 タートルネック ニット (カシミア&シルク)
オフホワイト /ライトブラウン / グリーン
グレー / ダークグレー / サーモンピンク
ブラック / ネイビー / ターコイズブルー
タートルネックはノータイが常識となったニューノーマル時代のドレススタイル。オンはもちろん、オフのスタイルもスマートな印象です。
「タートルニットって、ポルシェのシートに似合うんだよね。というか、ポルシェに乗るステイタス性あるオトナに似合うってこと。コンサバなメルセデスから降りてきても大人の余裕だし。カジュアルがオンのスタイルの当たり前になってきたことで、これからますますタートルニットの出番は増えると思うな。」
たしかにノーネクタイのシャツ姿より、断然こちらのほうがスマート。タートルネックのビジネススタイルは、これからますます定着しそうです。
「カジュアルが強いニューノーマル時代、パンツの色柄や時計の色なんかも、これまでの方程式に乗っかる必要ないよね。いつものシャツやクルーネックのニットが、ちょっとタートルネックになっただけっていう、さりげない感じがいいんじゃないかな。肩の力を抜いて、色合わせなんかも、あんまり考えないぐらいで着倒すぐらいがいいと思うな。」
▲ セッテフィーリカシミア / BR別注 クルーネック ニット (コットン&カシミア)
ホワイト / ピンク
グレー / ブラック / ダークネイビー
今度はグレーのニットを試着。なんだかんだ言っても、やっぱりベーシックカラーのニットはハズせないってことですか?
「それもあるけど、こちらはカシミアコットンなんだ。さっきまでのニットはシルク×カシミア、通称シルカシ。コットンとカシミアのダブルフェイスで、じつはリバーシブルで着られるように編み立てられていて、タグなんかも簡単に取り外せるように仕立てられているんだけど、これはあえてリバースしないで着ていいんじゃないかな。」
コットンとカシミアの混紡ニットは、ふわりと軽くて、さらっとしていて、クセになるタッチ! これまでのシルカシとも、着慣れたカシミア100%とも違う「気軽な上品さ」は、まさに今の時代を象徴しているのかもしれません。
「シーズンニットは定番色のほかに、思い切った色物を1枚用意するだけで、簡単に気分が変えられるよね。躊躇していても一歩踏み出してみると、すぐに次の色が着たくなるのも楽しいね。戸賀も次は何色にしようかなって思ってるとこ。何色が似合うか、教えて欲しいな。」
Producer : 大和一彦 / Photographer : 鈴木泰之 / Writer : 池田保行 (ゼロヨン) / Designer : 中野慎一郎