
2020.03.05
戸賀敬城といえば白、白といえば戸賀敬城というぐらい、いつも白が似合うのですが、今回の白ジャケは、手仕事の妙が生きた南イタリアのサルトの品。軽い着心地と、フォーマル感ある素材を使いながら、こんなふうにクルーネックのニットと合わせて着こなすあたり、真似してみたいものです。
▲ ガボ / ウール&シルク 3B ジャケット
▲ フェデーリ / ハイゲージ クルーネック ニット
▲ ピーティートリノ / 1プリーツ ストレッチ トロピカル パンツ (スペシャル リクエスト)
ウィンターホワイトに始まって、いまでは通年「白の伝道師」として定着してきた戸賀さんが、今春の新しい白アイテムを手に入れたとのこと。こちらはガボのオフ白ジャケット。ハンドならではの軽い着心地と、ウール×シルクの高級感ある艶とが相まってラグジュアリーなムード漂う一着を、クルーネックのニットと黒スラで軽~く着流すあたりがこなれています。
「先日の白のコーデュロイスーツも愛用してるけど、春は少し軽いジャケットぐらいがいいかな。それでも色気とオーラがたんまりでてきて、極上のレストランに行きたくなるジャケット。ラグジュアリーメゾンのレセプションにも着ていけそうなぐらい上品なんだけど、あえてカジュアルに着るのがいいよね。下手なタキシードよりもフォーマルに見えるんじゃないかな。」
フォーマルというとシルクブラックかピュアホワイトのイメージですが、生地はナチュラルなオフ白。それでいて創立173年というビエラの老舗ミル、ピアチェンツァが手掛けているだけあって極上な艶があり、光の加減でシルクの光沢が浮き上がって、なんともリッチでエレガント。着こなしだって奮っています。
「白のジャケットに白のクルーニットという組み合わせが新鮮。白に白をあわせるって、頭に浮かばないかもしれないけど、ほら黒だって素材を変えてレイヤードするように、素材感が違えば着こなしに立体感が生まれる。ニットで白を持ってくるのは、久々に自分でもうっとりしちゃうね (笑)」
ボトムズは黒パンにして、コントラストをつけたコーデもフレンチ風味。ここでグレスラで優雅にまとめるのも素敵ですが、ほんのりモード感をプラスするのがいまの気分のようです。
「この配色、全身モード系のブランドだと痛々しいので、あえてクラシックなブランドを着るところがポイントです。クラシックでオフ白ジャケットは、かなりフォーマルに近いプレステージアイテムだし、逆にクラシックで黒のスラックスは本来ありえないので。このあたりの機微がわかる大人に着てほしいと思うんです。」