
2019.03.21
最近、新しい色柄に挑戦しているという戸賀さんが、今日トライしてみたのはワインカラー。でもお洒落過ぎずに見えるよう、あえて抑えめコーデにスタイリングするなど、さりげなく気を使っているんです。
▲ ガボ / 三織混 チェック 3B ジャケット
▲ アヴィーノ・ラボラトリオ・ナポレターノ / リネン セミワイドカラー シャツ
▲ ピーティーゼロウーノ / ノープリーツ ストレッチ コットン ツイル パンツ
グレーやネイビーといったベーシックカラーばかりだったという戸賀さんのクロゼットに、ベージュを始め、新しい色が増えてきたのは最近のこと。今日はボルドーのジャケット姿です。
「“トガベージュ”を知ってから、新しい色にトライしてみようという気になったんです。それで今日はワインカラーのジャケットを着てみました。あまりというか全然着たことのなかった色なんだけど、ちょっとメランジ調のウール×シルク×リネンの三織混素材はソフトで滑らかで清涼感もあるリッチなオーラがある素材。ウィンドーペーンの柄も良くて、これならイケそうな気がして。で、実際、意外とイケてるんじゃないかな、と。」
確かにとてもよくお似合いです。今日のジャケットはB.R.ONLINEではお馴染みの「ガボ」ですね。錚々たるブランドのファクトリーを務めてきた、ナポリはカザルヌオーヴォ発のオリジナルブランドは、10箇所以上もハンドを多用する伝統の仕立てが特徴です。しかも今季から登場したニューモデルの「キアイア」ですね。
「初めて着た気がしないほど、軽くて着心地が快適です。肩の収まりはもちろんのこと、肩甲骨までしっかりはまるのはプレスで背中を立体的に仕上げるサルトならではの技術ですよね。あらためてナポリの服は良いな、と再認識しました。リネンのシャツとの相性もいいから、これからの季節にちょうどいいんじゃないかな。」
B.R.ONLINEでは、これまでディレクターのインタビュー取材もさせていただいた、人気急上昇中のガボ。百貨店やセレクトショップでの扱いも増えているだけに、今まさに注目どころです。でも素材選びがいかにもナポリっぽいといいますか、ニュアンスある色柄が多いですよね。
「ベーシックなネイビー&グレーというより、ベージュ、ワイン、グリーンといった色めが多いかもしれません。でもこのテの色を着るならセオリー通りにシャツに白パンかクロスラなどで合わせれば、モダンにこなせるのではないでしょうか。グレスラだとクラシックになり過ぎますからね。それに“盛り”の多いジャケットは、その他のアイテムで引き算するのが基本ですから。」
さすが、長いことファッション誌の編集を務めてきただけあってスタイリングのテクニックもよくご存じです。クラシコもモードも知っていて、いまでは雑誌を離れたことでリアリティある着こなしができるのも戸賀さんならでは。今日の着こなしは、このジャケットのお手本のような着こなしです。
「今って、クラシコおじさんはちょっと痛いかな、と。年齢的にお洒落が好き過ぎるのも、どうかと思うので、自然にできれば一番いいんですが、自分なりにやりすぎないお洒落をどう組み立てるかを大事にしています。このテの色って積極的にお洒落をしたい人が着る印象ですが、普段紺ジャケをメインに着ている方が、もう一色、ちょっと印象を変えるために持っておいても良いのでは。名門ゴルフ場のクラブハウスでも、これぐらいの色柄ジャケットなら品格を損ねないし、意外とトガベージュより落ち着いて見えるかもしれませんね (笑)」