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スタイリスト / 小山田 早織様々なシーンでがんばる人達を、ファッションを通して応援したい。

2017.05.24

女性誌、ファッションイベント、テレビ番組、CMでの活躍はもちろん、INSTAGRAM、FACEBOOK等、SNSでも多くのフォロワーに支持され、自身のコーディネート、ライフスタイルも注目を集めているスタイリストの小山田早織さん。その子供の頃や学生時代のエピソードや、スタイリストを目指した理由、そして、新たにスタートしたブランド、『TOKYO STYLIST THE ONE EDITION 』等々について、柔らかな光に包まれた、赤坂御所の緑を見下ろすショールームでお話をうかがいました。

スタイリスト

小山田 早織さん

1987年9月16日埼玉県所沢市生まれ。立教大学卒。CanCam専属スタイリストのアシスタントを経て独立。雑誌「CanCam」、「ViVi」、「With」、「GISELe」やTGC等ショーのスタイリングで活躍。モデル・タレント・女優・アーティストからの指名も多数。日本テレビ「ヒルナンデス!」コーナーレギュラー。花王エマールのCMに出演。2017年3月28日、東京スタイルから自身がプロデュースするブランド「TOKYO STYLIST THE ONE EDITION」をスタート。

Instagram / Facebook / オフィシャルブログ / TOKYO STYLIST THE ONE EDITION



服好きの母のワードローブ

--- 小さい頃は、どんな子供でしたか?

周りの人からは、「いい子」、「まじめ」という印象を持たれていたようです。母、姉、兄、私という家族構成だったこともあり、母の躾が影響していたのかも知れません。挨拶とか、言葉遣いとか、立ち振る舞いとか、とにかく厳しく言われていた記憶があります。

所沢航空記念公園という大きな公園のある街で育ち、いつもそこで遊んでいました。3歳上の兄とその仲間たちの野球や、サッカーに付き合わされ、ボール拾いのような“パシり”に使われていましたね。

母は働いていたので、一人で家で留守番することも多く、そんな時は大好きなリカちゃんハウスで遊んでいました。色んなシチェーションを考えて、リカちゃん達の着せ替えをしていると、あっという間に時間が過ぎていました。

--- ファッションを意識し出したのは?

自分の服装には小さい頃からこだわりがあったようで、母に選んでもらったものより、自分で考えて服を着ることが多かったようです。あと、家にミシンがあって、母が洋裁をしているような環境だったので、ファッションや服作りを身近なものに感じていました。

母はキャリアウーマンで、授業参観の時など他のお母さんが普段着で集まっている中、メイクも決めて、グリーンのツィードのセットアップで登場したりして、、、。小さい頃は、そんな母の振る舞いが恥ずかしかったのですが、服好きの母のワードローブに、結構モードなアイテムや素材感のいいものがあったり。そんな服に触れていたことが、今の自分の中にとてもいい影響を与えているように思っています。

小学生5、6年になると、ティーン誌「nicola(ニコラ)」なんかを見るようになり、地元の商店街に友達と繰り出したり、雑誌の通販で、みんなでアクセサリーを購入したり。中学生になると少し派手目なグループに誘われて、外部の学校の子達とも遊ぶようになり、大きめなスウェット上下に、キティちゃんのサンダルみたいな、ちょっとB系の格好もしてました。

バスケ部に入っていて、体力的な限界まで追い込まれるような、本当に厳しい環境だったのですが、そんな硬派な世界と遊び仲間の間を、バランスよく立ち回ってました。あと、県の研修でシンガポールに行ける、というのが動機だったのですが、生徒会副会長として生徒会活動もしてましたね。

--- 「私服が着れる」という基準で高校を選んだというのは、本当ですか?

私服も大きな理由だったのですが、中学では部活、生徒会、遊び仲間と少し欲張って人間関係を広げすぎて、いつも誰かに気を使っているような状態に疲れてしまい、「自由」をモットーとしている高校への憧れが強くなりました。

志望校は、公立の偏差値が高い学校で、当時の成績ではかなり厳しかったのですが、毎晩遅くまで机に向かい、体を心配した母に参考書を隠されるくらいになるまで勉強して、無事に合格することができました。

早慶東大に進学する人もいますが、服飾や、メイクの世界に進む人も多い、服装が自由な学校で、先輩達がとてもオシャレで。そんな人達に憧れて、真剣にファッションに向き合いました。ベースはダンス部だったのですが、学内で本格的なファッションショーを行う服飾部にも顔を出し、ショーの裏方やモデルのお手伝いをさせて貰ったり。

いろんなグループと仲良くしたので、原宿系、ギャル系、大人系色んな要素のファッションを楽しんだ時期でした。あと、ガールズバンドのボーカルとしてライブもやったりして、、、。本当、自由な高校生活でした。

--- バイトのエピソードを教えてください。

西武球場のスタンドで、コカ・コーラの販売員をやってました。応援しているチームが攻撃の時は、みんな夢中で応援席ではドリンクは売れないので、指定席でゆったりしている人達のところを回って売上を確保して。攻守が変わる前に補充を終わらせて応援席に行き、攻守が入れ替わると喉が渇いた人達ががっつり買ってくれるんですよ。営業センスも身についた楽しいバイトで、5年間も続けました。

あと、コンビニのバイトも掛け持ちでやってました。店頭POPにもこだわりだして、結構売上にも貢献したようで、本部から社員にならないか、というお誘いも頂いたりしました。自分で働いて得たお金で、ラフォーレのバーゲンに行ったりして、好きな服を手に入れることが、楽しかったですね。



学生時代に経験したデニムブランドの立ち上げ

--- 大学生活はどのように過ごされましたか?

母に経済的な迷惑をかけたく無かったので、奨学金制度を利用し、学校の先生になるつもりだったので、立教大学の文学部史学科に進学しました。入学式でスカウトされて、ViViの読者モデルをさせていただいたり、あとダンスサークルに所属したり。教員免許を取りたかったので授業はきちんと出てましたね。

大学3年の時、「ViViの読者モデルがプロデュースするデニム」というような企画で、岡山の児島のデニムファクトリーにお邪魔する機会があり。その後、そちらの会社から、新たなレディースのデニムブランドのディレクションをして欲しいという依頼をいただきました。学生でありながらブランド作りに携わることができるという事が魅力的に思え、週2、3回の岡山通いが始まりました。

当初は、営業の方や、縫製のおばさん達から、「経験もない素人に何ができるんだ」、というような無言の反発を感じたのですが、軽トラを乗り回し、試行錯誤しながら動き続けていると、徐々に協力をしていただける人も増えてきて。コンセプト、ネーミングから考えたブランドプロジェクトも無事に形になり、東京の大手セレクトショップの店頭に並ぶことに。

そのブランドのパンフレットを、モデル、コーデ、撮影場所等々を全て自分でコントロールして完成させた事がとても楽しい経験で。それをきっかけに「スタイリスト」という仕事が自分の中で大きな存在になっていきました。

不安定な世界で、母に反対されると思ったのですが、思い切って「スタイリストになりたい」と告げたら、「あなたに向いているかも」と賛成してくれて、そこで自分の意志も固まり。ただ学生生活にはきちんとけじめをつけたかったので、教育実習も行って教員免許も取りました。

--- そしてスタイリストに?

大学4年の終わりころ、デニムブランドの取材等を受けている中で、CanCamの編集部の方と出会うことができ、スタイリスト志望であることを告げたら、CanCam専属のスタイリストさんをご紹介いただけて、その方のアシスタントを始めることになりました。

そこから、①スタイリストとして独立する事。②雑誌の人気企画を担当する事。③雑誌の表紙をスタイリングする事。④TGCのスタイリングをする事。⑤スタイリストとしてモデルや女優さんから直接指名される事。⑥雑誌で連載をもつ事。そんな6つの事を自分の目標に掲げてきて、今は6つ全てを達成する事が出来ました。



「ありのままの自分」をテーマに。

--- ご自身のディレクションするブランドがスタートしましたね?

「TOKYO STYLIST THE ONE EDITION」というブランドを、東京スタイルさんからお話しをいただき、2017年3月28日に正式にスタートしました。お話しをいただいたのが、1年くらい前で、当時スタイリストになる前に掲げた6つの目標を達成して、また、“服作り“、”ブランドビジネス“への思いが強くなっていたタイミングにも重なり。

スタイリストがブランドをやるという事が中途半端に思えたりして、当初は迷いもあったのですが、プロジェクトリーダーの方から「自然体、ありのままでいい」という言葉をいただけた事と、日本のファッションを支え続けている歴史、技術がある会社に、素晴らしいプロジェクトチーム編成をしていただけた事もあり決心がつきました。

「“ありのままの自分”をテーマにした、ライフスタイルクロージング」をコンセプトに、それぞれの方のリアルな日常に寄り添うような、明日着ていきたくなるような、そんなアイテムやコーデを、自分のスタイリストとしての経験を生かして提案しています。

基本はECで販売するブランドということで、直接顧客の方と触れ合える場がまだ少ないのですが、これからPOP UP等の形で、各地の人々とお話しをさせていただける機会を作り、ブランドのコンセプト、コーデのポイント、コストパフォーマンスの良さなど、自分の言葉で皆さんに伝えていきたいですね。

--- ますますお忙しくなりそうですね?

先日観た、ニューヨークでファッションスナップを撮り続けたカメラマン、ビル・カニンガムを追ったドキュメンタリー映画の中の、「ファッションは日々を生き抜くための鎧なんだ。」という彼の言葉が胸に刺さりました。

最近、自分の中で楽しくなっている事が、雑誌の連載などでお会いする一般の方のファッション、コーデの悩みを、自分のスタイリストとしてのスキルで解決する事なのですが、何か自分もみなさんの日々の鎧作りをお手伝いしているような気がしてきています。

毎日いろいろなシーンをがんばる女性の方々を、ファッションによって、より楽しく、その人らしく彩り、応援することができたら、そんな事を軸に様々な活動を続けていきたいと思っています。

--- 最後にメンズファッションについて一言お願いします。

実は、休日にメンズの売り場を覗くくらい、メンズファッションも大好きなんです。女子目線で男性のファッションにもアドバイスをさせていただけたら嬉しいですね。

【ブラックのトロ感のある麻調素材で、フィットアンドフレアーラインが美しいシャツワンピース。テーラードカラーの衿で少しマニッシュな印象に。ポリエステルシャツワンピース 18,360円(税込)/ TOKYO STYLIST THE ONE EDITION】


CREDIT
Interview & Photo : SUMIYA TAKAHISA

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