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トガオシ。Vol.3

2018.01.18

Producer : 大和一彦 / Photographer : 鈴木泰之 /
Writer : 池田保行 (ゼロヨン) / Designer : 中野慎一郎

雑誌メンズクラブの前編集長で、現在は様々なメディア、有名ブランドでアンバサダーやディレクターとして活躍している戸賀敬城さん。業界でも有名なファッショニスタであると同時に、老舗メンズ誌の売上を倍増させた有能な編集者でありビジネスマンでもあります。

誰もが認める「できるオトコ」が、プライベートで愛用するブランドやアイテムをご紹介する本企画「トガオシ。」は、文字通り戸賀さんがイチオシのモノを紹介します。第三回は、明日から海外出張という直前、B.R.ONLINEでもお馴染みの、あのナポリブランドをご紹介。

明日から海外出張という超多忙な戸賀さんは、今日こんなスタイルです

毎年、新しい年を迎えると、ファッション業界は騒がしくなります。それというのもピッティ・ウォモを始めとするヨーロッパ各都市のファッションウィークが始まるから。直後には、スイス・ジュネーブで世界的な時計の展示会が開かれます。そのため業界関係者は、ロンドン、フィレンツェ、ミラノから、パリまたはジュネーブと、複数都市を掛け持ちするジェットセッターとなって飛び立ちます。もちろん、この方も例外ではございません。

「明日からイタリア、フィレンツェでピッティ・ウォモ、ミラノ ファッションウィークへ上がって、その後はジュネーブでSIHHです。今回はちょっと長旅です。ラグジュアリーメゾンを見て回るのに、安易な機能性素材の服というわけにいかないので、コートやスーツ、ジャケットなんかも持っていきます。冬はどうしても厚手の服が多くなるので、スーツケースがパンパンで、向こうで土産を買うスペースなんかありませんね(笑)」。

ジェットセッター戸賀さんのこと、持参する大量のワードローブとアクセサリー、時計の数々がスーツケースぎっしりなことに加え、分刻みのスケジュールをこなす“できるオトコ”は、お土産なんか買ってる暇はありません。その分、稼いで日本で使う。これが正しい“できるオトコ”。この日のワードローブがそれを物語ります。


リュクスな素材を巧みにセッティング

この日はデ・ペトリロのダブルのジャケットに、自身がディレクションするナノ・ライブラリーの白いタートルニット。シヴィリアのパッチワークデニムに、足元は戸賀さんのアイコンでもあるベルルッティの「アンディ」をチョイス。そして鞄はエルメスのボリード・リラックスといった具合い。どれも素材にこだわって選ばれていることがひと目でわかります。

「昨日の晩、今日何を着ようか考えて、最近手に入れたこのジャケットを着ることを決めたら、すぐに足元は茶色のアンディが決まりました。ベージュのカシミヤジャケットには、茶色の表革の靴しかないと思うんです。タートルニットの白は、冬に白を着るというのが僕のテーマでもあるので。クルーネックやモックネックのニットより、色気のあるタートルのほうがなんとなく好きなんです。今シーズンも7枚買いましたよ。ボトムズはダメージ&リメイクデニム。リュクスなジャケットに、あえて合わせることで、ハズシというか、中和する感じですね」

イタリア語でタートルニットのことを“ドルチェヴィータ”と申しますが、ベージュのジャケットに白のタートルニットを合わせるのは、いかにも戸賀さんらしいドルチェヴィータスタイル。エレガントなトップスに、あえてパッチワークのデニムでハズすあたりは、いかにも大人の余裕が表れます。がっちりグレーのスラックスなんかだと、隙きが無さすぎて近づきがたい雰囲気を漂わせますので、このあたりの抜き具合がポイントなのです。

エルメスのバッグも、あえてボリードのリラックスを選ばれているあたりは流石。くったり柔らかなレザーは革のなかでも厳選されたものじゃないと、この雰囲気が出せませんので。

「エルメスは35歳でバーキンを手に入れてから、いくつも買ったけど、革質はもちろんですが、この大きさがいいんですよね。仕事の資料が多いときには便利ですし、途中でちょっとした買い物をしてもポイっと放り込める。男が持つエルメスとしては、これが最適だと思います」。


ベージュはカシミヤが最も美しく映える色

カシミヤベージュのデ・ペトリロのジャケットは、じつは戸賀さんにとって久々のナポリ ブランド。シャツなどはナポリものを着ることもありますが、ジャケットはほんとに久しぶりに袖を通したのだそう。

「仕事ではよく拝見するのですが、なんとなくナポリのブランドは敷居が高いような印象があって、個人的にはちょっと距離をおいていたんです。でも、デ・ペトリロがすごい人気と聞いて、試しに着てみようかと。で、今回袖を通してみて、意外とイケるじゃん、と。懐の深さを感じましたね」。

6ボタンダブル&パッチポケット式のジャケットは「VESUVIO」。ナポリらしいグラマラスなフォルムに、ややワイドでシャープなラペルが特徴です。スポーティなパッチポケットを組み合わせ、前ボタンは敢えて留めずに着ることで洒脱な表情になります。しかも素材はカシミヤの混率高めで、ふわふわのとろとろという上質なもの。

「この素材感が堪らないですよね。とくになにも考えずに、ずっと触っていたくなるほど。先程、プレスの女性と打ちあわせを兼ねて食事をしてきたんですが、ずっとこのジャケットのことが気になってたらしくて店を出るときに、お願いだから触らせて♡っていわれちゃいました(笑)」

着ているだけでモテるカシミヤ混のジャケットとは ! 実はこのベージュという色、起毛素材の質の良さをよく映し出す色なんです。こちらはカシミアとキャメルの混紡生地。よってカシミヤの高級感が伝わってきますよね?


実は今日のコーデは初体験でした

「実は、ベージュのジャケットって初めて着たんです。ええ、完全に食わず嫌いでした。普段、ネイビーかグレーのジャケットばかり着ているので。それが意外と、いつものネイビージャケットの代わりにこのベージュのジャケットを着るだけで、あっさり着こなせたんです。ほら、このジャケットを脱いでネイビージャケットを着ても、スタイリングが成立するでしょ」。

これまで雑誌編集長として、ベージュのジャケットを推してきたこともありましたが、プライベートではいつもシンプル&ベーシックな服を選ばれてきた戸賀さん。ラグジュアリーの本質を知っていらっしゃるだけに、あれこれ手を出すこともなかったのでしょう。服はシンプルにして、靴や時計で遊ぶのが、戸賀さんらしいところでもありますものね。ちなみにこのジャケット、明日からの海外出張のお供にすることは、すでに決まっているそうです。

ベージュって、たしかにどうやって着るんだろう?と躊躇ってしまう方もいると思いますが、案外簡単そうです。戸賀さんのように、いつものネイビーやグレーのジャケット代わりに羽織ってみられてはいかがでしょうか。




戸賀 敬城 さん

1967年、東京生まれ。編集者。ハースト メンズ メディア ブランド アンバサダー。その他、多くのメディアや、ファッション、車、時計、ビューティー用品など、様々な有名ブランドのディレクターやアンバサダーを兼任している。 学生時代からBegin編集部(世界文化社)でアルバイト、大学卒業後にそのまま配属となる。1994年Men’s Ex(世界文化社)の創刊スタッフ、2002年Men’s Ex編集長に。2005年時計Begin(世界文化社)編集長、及びメルセデスマガジン編集長兼任。2006年UOMO(集英社)エディトリアル・ディレクター就任。10代目MEN'S CLUB編集長。エスクァイアBBB日本創刊編集長。レクサスマガジン「ビヨンド」元編集長(ハースト婦人画報社)

>>「トガブロ。」


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