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FEATURE

トガオシ。Vol.2

2017.12.15

Producer : 大和一彦 / Photographer : 鈴木泰之 /
Writer : 池田保行 (ゼロヨン) / Designer : 中野慎一郎

雑誌メンズクラブの前編集長で、現在は様々なメディア、有名ブランドでアンバサダーやディレクターとして活躍している戸賀敬城さん。業界でも有名なファッショニスタであると同時に、老舗メンズ誌の売上を倍増させた有能な編集者でありビジネスマンでもあります。

誰もが認める「できるオトコ」が、プライベートで愛用するブランドやアイテムをご紹介する本企画「トガオシ。」は、文字通り戸賀さんがイチオシのモノを紹介します。第二回は、仕事の打ち合わせが終わったばかりというところを直撃しました。


ビジネス使いにちょうどいい「パネライ」があります。

「独立してからいろいろな方面から、お声を掛けていただけるのは有り難いことです。今日も代理店の方とミーティングしてきたところなんです」。

なるほど、それでタイドアップされているんですね。チルコロのジャージージャケットにルイ・ヴィトンのテーパードパンツ、それにシャンブレーシャツ&ニットタイという、ネイビートーンでまとめた絶妙にくだけ過ぎないカジュアルな着こなし。靴はベルルッティの「アンディ」を素足履きというのも戸賀さんらしいところです。

「服装はいつもネイビーかグレーがベースなんです。スーツを着ることもありますが、あまり畏まった服装では相手が萎縮しちゃうときもあります。だから今日みたいな日は、着ている自分も肩肘張らず、相手もリラックスして話せる雰囲気を作れるように、ジャケパンスタイルです。カジュアルな素材使いは、自分も相手も気を使わなくて済むポイントです」。

たしかに、スーツでビシっと決めてこられても、ざっくばらんな話しはしにくいですよね。そのあたりの機微を理解しつつ、服を選ぶのはできるオトコならでは。そんなコーディネートにキラリと輝く時計が気になります。


薄型ケースがビジネス向きのパネライ「ラジオミール」

Officine Panerai - ‎Radiomir

今日の時計はイタリア海軍の軍用時計を作っていたことで知られるパネライの「ラジオミール」。パネライといえばリューズガード付きの「ルミノール」が有名ですが、戸賀さんが選んだのは「ルミノール」と肩を並べる人気モデルの「ラジオミール」。こちらのほうが歴史は古く、そもそもイタリア海軍用に作られたのがこの「ラジオミール」なのです。

「パネライというと大径のルミノールを選びがちですが、このラジオミールは袖口に収まるちょうどいいサイズがビジネス向きです。ムーブメントが手巻きなのでケースを薄くすることができ、カフスが邪魔にならないんです。もちろん最近では自動巻きで薄型ケースもありますが値段が張るモノが多いでしょ。手巻きは、そのぶん価格がこなれているところも魅力なんです」。

と言いつつもそこそこ値の張るレッドゴールドケースは、リッチな戸賀さんならでは。「できるオトコ、かせぐオトコ」は、こうでなくてはいけません。しかもあえて面倒な手巻きを選ぶところが、男心をくすぐります。ときどきリューズをジーコジーコと巻きながら、カチコチ動く機械の様子を想像する楽しみ方は、男なら誰でも共感できるはずです。

「男も50歳になると、シルバーよりゴールドのほうが肌になじむようになるものです。この時計は去年『50歳を迎える前に独立しよう!』と心に決めたときに買いました。ええ、時計は人生の節目にあわせて買うことが多いんです。イエローゴールドはドレス向きですが、レッドゴールドなら意外とカジュアルにも似合うのでオン&オフに使えます。いまは文字盤に合わせた黒のアリゲータベルトですが、春夏はバーガンディカラーに変えたいと思っています」。

時計はベルトでも遊び尽くすのが戸賀さんの流儀。あえて派手目の色を使ったり、バングルやブレスレットと重ね付けするなどして小技を効かせています。

「時計はアクセサリーと重ね付けすることで、適度に主張できるし遊び心も表現できます。服装が主張するときはちょっと引いて、抑えめの服装の時はちょっと足します。今日はちょっと足し過ぎかなっていうときは、アクセは内側につけるようにしています。時計が前に出すぎてもいけませんし、かといって収まり過ぎるのもどうかと思う。アクセ使いも時計を上げてくれるように選ぶことが重要なように、時計も自分を越えず自分を上げてくれる選び方が大切だと思うんです」。


時計は大人の余裕を表す大事なアイテムです。

今日の戸賀さんのコーディネートにはレッドゴールドの「ラジオミール」が主張しすぎず、かといって引っ込み過ぎない絶妙なポジションです。カジュアルなジャケパンスタイルを、適度に格上げしています。

「男はいい年になったら、みすぼらしいのはよろしくないですね。多少なりとも羽振りが良いようにアピールすべきだと思います。しかし、いかにも儲かってますっていうのもいけません。時計はその人の懐具合を表してしまいやすいアイテムなので、うまく服装との兼ね合いでバランスをとる必要があります」。

たしかに今日のカジュアルなジャケパンスタイルに、ちょうどいい時計選びはドレス過ぎず、カジュアル過ぎない時計じゃないとハマらないですね。ここに白いフェイスのドレスな三針は格調が高すぎてしまうかもしれません。戸賀さんのことですから、高級時計をいくつもお持ちでしょうけれど、ちょうどいい塩梅のブランドやモデルを選ばれているんですね。

「とくに初対面の人には時計だけ覚えてもらっても困ります。だから逆に、エキゾチックレザーとかファーとか、カシミヤなどを使った服装のときはスポーティな時計を。スウェットパーカにデニムといったようなカジュアルなスタイルには、ラグジュアリースポーツ系の時計をしていきます。そうすれば、僕のことを知らない人にも僕のことをなんとなくわかってもらえると思うんです」。

なるほど、服と時計の合わせ方は奥深いですね。では戸賀さんのように、ラグジュアリーな時計をあれこれ選べる年齢までいかないB.R.ONLINE読者の若い人たちに時計選びのアドバイスをするなら、どんなことに気をつけるべきでしょう?

「無理して背伸びする必要はありませんが、あくまでも自分らしさをキープできるモデルを選んでほしいですね。仕事に取り組む姿勢と服装、そして確かな時計選びが、自分自身をランクアップさせてくれるんです。確かなブランドの定番時計を選べば、きっと時計がその人の内面も格も、上げてくれるはずです」。




戸賀 敬城 さん

1967年、東京生まれ。編集者。ハースト・メンズ・メディア・ブランド・アンバサダー。その他、多くのメディアや、ファッション、車、時計、ビューティー用品など、様々な有名ブランドのディレクターやアンバサダーを兼任している。 学生時代からBegin編集部(世界文化社)でアルバイト、大学卒業後にそのまま配属となる。1994年Men’s Ex(世界文化社)の創刊スタッフ、2002年Men’s Ex編集長に。2005年時計Begin(世界文化社)編集長、及びメルセデスマガジン編集長兼任。2006年UOMO(集英社)エディトリアル・ディレクター就任。10代目MEN'S CLUB編集長。エスクァイアBBB日本創刊編集長。レクサスマガジン「ビヨンド」元編集長(ハースト婦人画報社)

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