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FEATURE

NAKAMURA TATSUYA PRESENTS THE ESSENTIALS Vol.07

2013.07.31

NAKAMURA TATSUYA PRESENTS THE ESSENTIALS 〜案ずるより着るが易し〜 Vol.7 柄×柄の英国的なVゾーンが気になります

Producer 大和一彦 / Stylist 中川原寛(CaNN) / Photographer 人物:谷田政史(CaNN) 静物:植野淳(植野製作所) / Hair&Make 古川純 / Writer 寺田慎一(GtN-48) / Creative Director 中野慎一郎

ワイトやサックスの無地シャツに、これまたソリッドなタイを合わせたVゾーン。誰もが一度や二度は必ずや実践したことがあるであろうこの合わせ。確かに間違いはないし、まぎれもなく格好良いはずですよね。でも、最近何だかちょっと、この手のストイックすぎる着こなしに、飽きてきてはいませんか? そう、柄や色が改めて注目を集めた今春夏の着こなしに置いて、冒頭に挙げたようなシンプルな組み合わせじゃ、なんだか物足りなくなってきていたりもして。そこで皆さまにオススメしたいVゾーンの合わせ技がひとつ。シャツとタイ、両方柄にしてしまう、というヤリクチです。とまぁ簡単に言ってはみたものの、実際にはこちらのワザを実践するにはちょっとしたセオリーがあるわけでして。今回は中村さんに、その辺のコツを伝授していただく次第です。

中村 達也さん

1963年生まれ。大学4年の秋にBEAMSでアルバイトを始め、卒業と同時に入社。 BEAMS SHIBUYA、BEAMS F 店長、BEAMS F バイヤーを経て、現在、BEAMS F、Brilla per il gustoの2セクションを統括するクリエイティブディレクター。その深い知識から生み出される本質を捉えるスタイルが、幅広い層から支持されている。

気をつけたいのは合わせる柄同士のサイズ感

最近まで、スーツのVゾーンはというと、多くの方が結構ストイックに作っていたんじゃないでしょうか。無地のシャツに無地のタイ、といった具合にね。実際に多くのシャツメーカーも柄モノに力を入れるというよりは、むしろ無地でいかにバリエーションを増やしていくかということに注力していましたしね。そんなワケで、私自身もストイックにそのような合わせをしていたんですが、実はこういうシンプルなVゾーンって、イタリアクラシコの流れをくんでいるんですよ。一般的に“派手好き”というイメージの強い彼らからは想像がつかないかもしれませんが……。イタリア人のVゾーンって実際はストイックでシンプルなんですよね。むしろこれまで彼らは、柄というよりむしろタイの素材感でVゾーンに遊び心を加えてきました。ニットやフレスコ、そしてカシミアの素材感でタイは遊びつつ、シャツはシンプルに、というのがこれまでのイタリアの男たちの常とう手段だったんですよ。

味わい深いブルーグレーの「ベルベスト」のスーツのVゾーンを彩るのは、遠目では無地に見える「ギ・ローバー」のグラフチェックのシャツと「ドレイクス」のレジメンタルタイ。爽やかにブルーのグラデーションでまとめ上げられたカラーコーディネートが、見た目にも涼やかです。スーツ、シャツ 中村私物/ネクタイ ドレイクス¥13,650/シューズ チーニー¥79,800(すべて問い合わせ先 すべてBEAMS F TEL:03-34700-3946)

でも今季は英国調の流れの影響からか、多くのシャツメーカーからチェックやストライプ柄のシャツが数多く出てきています。タータン、グラフ、ギンガム、タッターソール、グレンチェックといった具合に、チェックだけ見てもここまでラインナップが多いのは5年ぶりくらいなんじゃないでしょうか。そして、そんな影響からか、トレンドに敏感なイタリア人たちのVゾーンも、少しずつ変化しつつある。それこそが、今回のテーマである柄のシャツに柄のタイを合わせるといったVゾーンの作り方、です。今までもソリッドタイに柄モノのシャツを合わせる人はもちろんいました。でもこれだとまだストイックな印象が若干漂うので、今シーズンはそこに是非とも柄のタイを合わせていただきたいんですよね。これでとっても遊んだ雰囲気が醸し出せるんじゃないか、と。実際イギリスの人って、無地と無地の掛け合わせってあまりしないですしね。むしろ積極的に柄と柄を合わせていきお洒落を楽しむのが彼らのスタイル。なんだか今季のVゾーンは、そんな気分なんですよね。

Vゾーンを柄×柄で華やがせた分、スーツとチーフはシンプルに無地でまとめた本日のコーディネート。これでシャツとタイが巧妙に浮き立ってきて、よりこなれて見えるという算段です。いやはや毎度のことながら計算尽くな着こなし、感服です。

では、そんな遊んだ雰囲気漂うVゾーンを作るためには実際に柄と柄をどう合わせていけばいいのかというと、ひと言でいってしまえば“タイとシャツの柄のサイズ感を変えること”ということにつきるのかと。例えば今日の私のコーディネートのでいうと、タイのストライプのピッチは割と広め。で、シャツの格子柄はかなり小さめ、といった感じでしょうか。ここの柄のサイズ感が同じくらいになってきてしまうと、妙に揃えたような雰囲気が出てしまい、むしろチグハグな印象になってしまうので気をつけていただければ、と。だからストライプにしてもチェックにしても、小紋などにしてもそうですが、小柄のタイを着けた時には大柄のシャツを、そして大柄のタイを選んだ際には小柄のシャツを合わせていけばOK、というわけなんです。あと、色合わせも比較的なじみやすいモノを選ぶ方が合わせやすいでしょうね。暖色系のシャツには暖色系のタイ、寒色系のシャツには寒色系のタイ、といった具合に。で、私も大柄のタイに小柄のシャツを合わせて、寒色系でまとめてみたんですけどね。このセオリーさえ守っていただければ、英国的かつもっとも今季的な柄×柄のVゾーンが簡単に出来上がります。ですので、是非皆さまもストイックな合わせばかりじゃなくて、こんな合わせにトライしていただければ、と。これまでのタイドアップしたスーツスタイルとは違った魅力が、きっと見えてくるはずですよ。

かなり柄目の小さなグラフチェックのシャツに、かなりピッチの広いタイをコーディネート。しかも両方ともブルー系の色味で統一。これぞ中村流の“柄×柄の鉄板コーデ”といった具合ですね。Vゾーンは個性の窓。センスの見せどころですから、手抜かりは厳禁ですよ。

TATSUYA’S CHOICE’S

タイとシャツの柄のサイズ感に気をつけろ

当然ですが、タイの方が柄目が大きくなりがちです。ですので、今回のセオリーでいうと、シャツはグラフチェックやマイクロギンガムチェックなどの柄を選ぶ方が、比較的合わせやすいのではないでしょうか。遠目には無地に見えるくらいのチェックが一番トライしやすいと思いますね。ちなみに柄が大きくなればなるほど合わせは難しくなってくるし、色合わせも暖色と寒色を合わせてしまうと格段にハードルが上がってしまい、大抵の場合はうまくまとまりません。うちのショップスタッフにもよく注意することですが、ハズしているつもりがハズれになってしまわないように、まずはセオリー通りに着こなしていただきつつ、Vゾーンで存分に遊んでいただければ幸いです。

左:シャツ ORIAN ¥22,050 /ネクタイ Luigi Borrelli ¥16,800
中:シャツ GUY ROVER ¥27,300 /ネクタイ Francesco Marino ¥13,650
右:シャツ Mario Muscariello ¥25,200 /ネクタイ Luigi Borrelli ¥16,800
(問い合わせ先 すべてBEAMS HOUSE MARUNOUCHI TEL:03-5220-8686)

BEAMES INFORMATION

  • ELEMENTS OF STYLE
  • BEAMS F
  • Brilla per il gusto

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