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BLOG / Kentaro Matsuo

TITILE /

鴨志田康人さん

2013.09.03

鴨志田康人さん
ユナイテッドアローズ クリエイティブディレクター

鴨志田さんをユナイテッドアローズに訪ねた日は、ちょうどUAの新しいプレスルームがオープンしたばかりの日でした。青山通りに面した、数百平米はありそうな広々とした空間は、白を基調としたクリーンでシックな内装でまとめられ、 素晴らしい仕上りでした。こうしたインテリアを監修するのも、鴨志田さんの大事な仕事だそうです。

kamoshida130903main.jpgまた、この日は、UAの新卒採用面接をやっていました。いまや、UAも、社員3千人を抱える一流上場企業であり、入社を夢見た若い優秀な学生が、続々と詰めかけていました。しかし、三十数年前、鴨志田さんが、ビームスに入ったときは、全く事情が違ったようです。面接は、あのフールス・パラダイスで行われ、重松さんに、「入社するにあたって何か質問はありますか?」と一言だけ聞かれ、戸惑ってしまった記憶だけ残っているそうです。 (フールス・パラダイスというのは、ビームス本店のすぐそばにあった、ゆる〜いカフェで、当時の皆さんの溜まり場で、私もたまに行っていました)。そして今日、鴨志田さんは、ピッティに毎回出展しているCamoshita UNITED ARROWSのディレクターであり、世界的な有名人となりました。以前、テレビで鴨志田さんのドキュメンタリー番組をやっていましたが、韓国あたりでも、完全にカリスマです。今まではラグジュアリー・ブランド一辺倒だった 他のアジアの国々でも、 これからは、トラディショナルなスタイルに人気が出てくると思います。そうなったら、鴨志田さんのような人は、今まで以上に引っ張り凧になるでしょう。

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スーツはフィレンツェの名店、リヴェラーノ&リヴェラーノ。生地は、秋冬ものの、ヘビーウエイトのコットン。着込んで、いい味が出ています。私の経験では、お洒落な人ほど、秋冬にコットンや麻のスーツを着ています。 「もう20年の付き合いになりますね。他のサルトへ浮気したこともありましたが、また戻って来ました。もういい歳なので、自分のスタイルを固めようと思って。自分が一番自然体でいられるのが、ここの服なんです」 シャツとタイ、チーフは、なんと古着。シャツはアメリカ、タイはイタリア、コットンチーフはフランスで買ったものだそうです。タイには、「800リラ」の値札がついていたそうですが、さて、いったい、いつ頃の商品なのでしょうか? 「古着が大好きなんです。海外に行った際には、ヴィンテージ・クローズのお店や、アンティーク・マーケットを必ずチェックします。今にはないデザインや、作れなくなってしまったクオリティのモノが見つかりますからね。ブランドのネタ元としても、アイデアの宝庫といえます」

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シューズはオールデン。リヴェラーノのスーツに、オールデンの靴は、鴨志田さんのトレードマークのようです。「自分の装いでは、カラーリングに重点を置いています。色が調和すれば、自分らしいスタイルができると思っています。もともとブラウン系が好きなのですが、最近はそれに黄色などキレイな色のシャツを合わせて着ることが多いですね」 

なるほど、鴨志田流コーディネイト術、見習いたいところです。  しかし、もっと見習いたいのが、その笑顔です。私は以前、カメラマンがスナップしてきた鴨志田さんの笑顔があまりによくて、それを、そのまま雑誌の表紙にしてしまったことがあります。明るく、楽しく、カッコいい。三拍子揃った素敵なファッショニスタ、それが鴨志田さんです。

PROFILE/

portrait

松尾 健太郎Kentaro Matsuo

クリエイティブ・ディレクター

1965年、東京生まれ。雑誌編集者。
男子専科、ワールドフォトプレスを経て、‘92年、株式会社世界文化社入社。月刊誌メンズ・イーエックス創刊に携わり、以後クラシコ・イタリア、本格靴などのブームを牽引。‘05年同誌編集長に就任し、のべ4年間同職を務めた後、時計ビギン、M.E.特別編集シリーズ、メルセデス マガジン編集長、新潮社ENGINEクリエイティブ・ディレクターなどを歴任。現在、THE RAKE JAPAN EDITION編集長。
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